リサイクル親父の日記

第171話 買取しませんが・・仙台リサイクル親父は電話でも・・

2010/12/14

リサイクルショップだから、いろんな物を取り扱うつもりだ。
好奇心旺盛な俺は、一般的な物ばかりだと自分が飽きたりすることがある。
だから奇抜な物や面白い物にも積極的に取り組む癖があるらしい。

お客さんが買わずとも見るだけで喜んだりするから、それなりの効果はないことはない。
一般的に買取を拒否される品々は、安く仕入れできるという利点は確かにある。
激安販売でも利益確保ができて、尚且つ、買ったお客さんも喜ぶから願ったり叶ったり。

でも、それは売れることが前提出る。
何時まで経っても、幾ら値段を下げても売れなければ、仕入れはどぶに捨てたことに変わりはない・・・
この恐ろしいリスクを負えるかどうかは、店の収益が左右する。

余裕を持って、遊び心で仕入れができるのがイイのだが、最近はその余裕が激減している。
同時に売れ難い物が大量に有り過ぎるのは、店としては致命的でもあると思う。
電話の中年女性は、金持ちの特徴を全て兼ね備えている。

上から目線、気取った話し方、売ってやってもイイわよ的・・・それはよく有るパターンでもある。
「おたくは、檜のテーブルを買取する?オーダーメイドなのよ、大いいわ、厚いし、とっても重たいの・・・」
俺は、「どれ位重いですか?二人で持てますかね?長さはどれくらいですか?キズはどうでしょうか?」と状態を聞いた。

すると、「3~4人で持てるかしら?2m以上あるわよ、とっても厚いの、高かったのよ、幾らで買取できるの?」
どうしても高慢さが出てしまう答弁である。
「・・そうですか・・・ちょっと取扱いが大変なので、うちでは買取は難しいですよ・・」と断ったのだった。

その数日後の夕方、ユニフォーム姿でネクタイを締めた工務店の営業風の男性が入って来た。
レジ直行して来て「ここは出張買取してるの?」と聞いた。
続いて、「檜のテーブルは買う?写真あるけど・・見てくんない?」とケータイを操作した。

「イイ物だよ、5~6年前に造らせた、厚さ15c以上あるな・・力ある男二人いれば持てるね・・・」
「そうですか・・どれくらいの買取価格を考えているんですか?」と聞いた。
少し間を置いて、「140万円したそうだから・・・聞いてみないとな・・・」と言い淀んだ。

「兎に角、運ぶだけでも大変ですし、買う人が現れまでも予想もつかないし・・難しいです」
すると彼は、「何処か買う店は知りませんか?紹介してもらいたいのですが・・」と態度が急に下手に変わった。
同じ話があっちこっちに行ったり来たりしているようだし、買い手を探すのに四苦八苦しているのだろう。