2010/12/28
30代の男が二人連れで店に来た。
1人は入り口付近でウロウロしてたが、もう1人がレジカウンターに向かってきた。
「金、金は幾らで買取してくれるの?」と突然質問する。
「金?何金?18金とか24金とか、種類によりますが・・・」と逆に問いただす。
「XXg、6面の喜平、18金だけど、1gで幾らになるの?」
「現品はありますか?持ってますか?」
「証明書は持ってきているが、モノは今は無いが・・値段を知りたいが・・・」
その受け答えに違和感を憶えたが、冷やかし半分と思って、答えることにした。
「今日の買取価格は1gXXXX円ですが、明日は明日の相場で・・・毎日変わりますよ」
「すると、XXXX円掛けるXXg、だからX万X千円でイイんですか?」と正してきた。
「今日現在は、その通りです」
「分かりました、又、後で来るかも知れないけど、その時はよろしく・・」と一言残して帰る。
二人は歩いて、直ぐ近くの金プラチナ買取専門店の方向かっている。
ひょっとして別の店に行ったかな、これは戻って来るかの性が非常に高いぞ、と確信する。
10分のしないで彼らは戻って来た、そして、「さっきの値段で買ってくれますよね」と確認する。
現品の刻印を確認して、証明書を受け取る。
証明書の日付が、なんと今日なのだ。
これはどういうことだろうか????
「アレッ!?今日買ったの?」俺は思わず疑問を正した。
「えぇ・・どうしても現金が必要で・・リボ払いで・・換金しないと・・」
どう考えても大損するに決まっているのだ。
クレジット払いでも総額支払いを考えれば、子供でも分かる算数である。
こんなに簡単に現金のために大損をあえてするのだろうか?
釈迦に説法だろうが、言わずにはいられなくなってしまう。
「大損ですよ、それでもイイの?理由は分からないが、何とかならないの、こんなバカなことしないで」
俺は店としての商売よりも、彼の金のやり繰りを心配してしまった。
「何とかなればいいけど・・・何ともならないから・・・現金作りしてるんだ・・・」