リサイクル親父の日記

第179話 初荷はありがたいけど・・・仙台リサイクル親父もぉ~~

2011/01/07

5日から通常営業を始めました。
冬にしては大変は穏やかな日和だったので、お客さんはボチボチで安心もした。
再開日は不安もあるのから、普通にいつも通りお客さんが来てくれることが嬉しく思える。

俺らの様なリサイクルショップでは、初荷は出張買取か店内買取か、或は、配達かと、どうでもイイことを思案した。
言葉通りに解釈すれば、荷物、商品が動く、移動した時かも知れない。
すると、最初に販売、又は、買取したモノを指すかも知れない。

でも天邪鬼な俺は、オリジナル解釈をして、最初に配達した時、即ち、車に積んだ時を定義する。
そして、今年の初荷は、本棚とソファーの配達に決める。
店から車で20分程度の仙台市太白区向山という地域、バス通りからちょっと入った道幅の狭いアパート。

2階の真ん中の部屋、部屋を見ると物、物で溢れていた。
玄関脇の台所も洗濯機置き場も片付けができていないのと、物が異常に多いのである。
棚やラックがひしめいている、同時に居間と寝室もベットにテレビ、本棚のコタツ、座卓にカラーボックス、などなど・・・

どう見ても1人暮らしの40歳くらいの男性なのだが、片付けが苦手の苦手らしい。
本棚を運んでも所定の場所に運べないから、先ずは部屋の中を整理して通路を確保しないとならない。
既存ソファーを取り除いて本棚を納めて、ソファーを元の位置に戻すとか・・・

ソファーがあるのに更にソファーを買う気持ちが理解できないが、どうもお客用と自分用らしい。
狭い部屋は家具で立錐の余地もないから、身体を横にして歩くのだ、家具中心で人間が脇役になってしまっている。
搬入が終わった時、彼が座卓の足を短くしたいと言った。

「昨日買ったけど、足が長いから10cmくらい短くしたいんだ、金かかってもイイからやって欲しいんだ」
「ホームセンターへ相談したらいいと思いますが」と俺は断る。
店に戻って数時間後に彼は現れた。

「電話で探したがダメだった、足だけ持って来たからさ、なんと助けてよ」必死の形相だ。
「・・・あの、俺が切るんだから曲がったりしますよ、きっちり長さが揃わない恐れもあるよ」
圧縮ボードで造られたモノであり華奢なのだ、だから切った跡がボロボロになるとか心配がある。

「文句は何も言わない・・兎に角、切ってもらえれば・・」
俺は免罪符を得たから、ノコギリを引いた。
思った通り薄い圧縮ボードだったし、空洞だから、アッという間に切り終えた。

「幾ら払えばイイですか?」と安堵から心配顔に変わる。
「素人の俺が切ったのだから金は要りませんよ」
無料サービスだが、こんなことで金を取ることはできない。