リサイクル親父の日記

第199話 自慢したのが超恥ずかしや、仙台リサイクルショップ親父赤面すっ

2011/02/12

リサイクルショップだから、合わせて俺の性質でもあるが、何でも売っちゃう傾向がある。
近頃、カテゴリー細分化した特徴あるリサイクルショップが増えてきているが、俺んとこは真逆です。
最初に開業した時から何でも屋であったので、一貫してそれに徹しているだけでもある。 

知識も無いのに刀剣を扱ったりしている、見方も分からないのに宝石に手を出したりもしている。
ポリシーは来る物拒まずという単純明快ですが、要するに、物は分からずとも値段が分かればよろしいのではないかと考えている。
しかし10数年も続けていると、分からなかった事も知らず知らずのうちに少しは分かってくるのだ。

お客さんに教えられるのと、扱うことで知識欲も芽生えるから不思議です。
得意分野を持たないというのが特徴、それが強みであり弱みであろう。
それもこれも全てはお客さんが決めてくれるのだ。

色んな物が持ち込みされるから、できるだけ買取するように心掛けているということ。
「この乾燥機はちゃんと使えますか?」と若い男が聞いている。
「勿論、大丈夫ですよ、保証します」と即答した。

「中古ではなかなか無いですよね、ずっと探してたんですよ、良かった」彼は満足そう。
「そうですよね、非常に難しいですし、乾燥機は入荷すると直ぐに売れてしまうから、お客さんラッキーですよ」
俺は得意になって自慢げに説明して彼の欲求を満たしてやった。

領収書を切る時、彼がガソリンスタンド勤めだと分かる。
「どこのスタンドも探してるよね、買う人はスタンドが多いもんね」と蛇足。
「やっぱり、買えて良かったです」と勇んで彼は帰った。

数日後、彼から電話が入る。
「この間買った乾燥機ですが、最初は問題なかったんですが・・・乾かなくなってしまいましたが・・・」
「えぇ~~そ、そう~~ですかぁ~~すいませんでした、返金しますので・・本当にすいませんだした」

俺は顔が真っ赤になってしまった。
恥ずかしいのと申し訳ないのと入り混じる。
「修理できないですか?そうしてもらえると助かるんですが・・」

回転はしてるがヒーターが切れたらしいのだが、修理代はかかる。
2千円で販売した乾燥機に1万円くらいの修理代はかけれないから、こんな時は返金処理にさせてもらっている。
「すいません、値段が値段なもので、修理はしてないんです」、すると彼は、「そうですよね、でも必要なの又探して
ください」と言った。