リサイクル親父の日記

第201話 ラーメン談議に花が咲いたりして・・

2011/02/15

俺はリサイクルショップがメインですが骨董品も少々扱っている。
普段は取扱は、家具や家電、食器にギフト、工具類にブランド品、家庭雑貨などである。
しかいリサイクルの買取でも古い物も手に入ることもある。

開業した頃は骨董の何たるかがど素人の俺には分からないから、無茶苦茶安い値段を付けていた。
裏を返せば、価値の分かる人には激安だから飛ぶように売れてしまっていた。
ある時、お客さんのお爺さんが俺に進言してくれた。

「あんたから去年買った酒器セットな、あれ柿右衛門でよ、えらい儲けさせてもらったよ、又、頼むよ」
今思えばあの一言が俺のターニングポイントになった。
まさか俺の買取で有名な作家物や古美術品が手に入るなんて、考えも思いもしてなかったのだ。

そのお爺さんは実は骨董屋さんであって、リサイクルショップを回っては儲かる品を漁るのだった。
リサイクルショップの延長線上に骨董があるのだと思えたから、俺はチャレンジすることにした。
ところがどっこい骨董を覚えるというのは至難の連続で、一朝一夕にはいかない。

リサイクルの方はある意味で分かり易い、俺自身がユーザーであるから、その気持ちや価値観を活用できるのだ。
俺の価値観で値段を付けた古い物は飛ぶように売れる事実はどうするか?
骨董品の価値観を会得するにはどうするか?骨董屋さんを覗いて見ても実勢は掴めないから・・・

だから骨董オークションに参加するようになって早10年以上だ。
魑魅魍魎の世界だが、年数が経つに従い知合いも徐々に増えている。
俺の店にも立ち寄る骨董屋さんもでるようになる。

店の向かいのラーメン屋さんは常連さんが多く、その骨董屋さんも昼時来る、そして俺の店にもよる。
「新メニューを豪麺をだした、ボリュームが凄くて」
「量が多くてゴーメンって言うのかな?」と俺は突っ込んだ。

「裁判所の近くには五麺という店があるよ」
「それって、裁判関係人が行くからゴメンなんだよ、きっと」
店に居た俺ら一同はシラケてしまう。