リサイクル親父の日記

第205話 奇妙な依頼者、不思議過ぎるんだが・・・

2011/02/19

リサイクルショップだから電話での依頼や申し込みがスタート。
どこの誰だから分かる由も無いが、売りたい人と俺らは買いたい人という立場で会話する。
両者の意志が普通は伝わり合い、普通に話がまとまるのが常である。

査定金額が合わない場合は不調に終わるし、買取できない物の場合も同様である。
彼は普通に言う「事務所の机とか書庫、1年前に買ったリコープリンターなど、机は3~4年ですね・・・・」
場所が仙台市青葉区の一等地のビルの6階、15坪の広さ、問題は駐車場があるかどうかである。

今回は出張して現地確認の上、現品確認をする必要がある。
見積当日の朝に電話がある「所要ができたから、明後日に変更してください」、これは受けるしかない。
そして後日の約束の3時半、市内は混雑するから俺は余裕を持って出発して車中に居た。

彼からの電話「混んでて5分遅れます、6階のエレベーター前で待っていてください」
これも従うしかないから、エレベーターを降りて通路を一回りして10カ所のガラス戸から目的事務所があること調べる。
そしてエレベーターの前に戻ってポツンと待っていた。

5分過ぎても来ない、更に5分過ぎてエレベーターから現れる。
明りの点いていない上半分ガラスを開けて、誰もいないガラーンとした事務所に入る。
「こっちの方の机と椅子、プリンター、書庫・・・え~と、あれは決まっているから違うし・・・」

什器の3分の2ほどが対象であり、他は別の人が持ってい行くようだった。
「見積は電話下さい・・・条件がありますが、XX日の午後3時過ぎしか時間がりません・・それ以外は仕事があって抜けれません・・」
どうやらこの事務所の会社は空中分解、或は、倒産したのか、いずれにしても潰れてしまったのだろう。

すると、俺がエレベーター前に待っていた時、トイレに入った男がズカズカ入って来た。
隣の別名の事務所だったが知合いだろうが仲が悪い関係らしく、二言三言言い争っている。
その後、逃げるように事務所を締めてしまい「じゃ、頼みます」と言ったのだ。

翌日、俺が何度ケータイをかけても留守電になる。
翌々日も通じない、急いでいると言ったのは何だったのか、疑問は疑念に変わっていた。
狐に騙された心境は、諦めになって更に1日経過する。

「何度も電話もらってたようで・・・んで、どうですか?」
呆れ果てる言葉を発しているから「査定金額はX万円、日時は合わせますよ、どうしますか?今決めてもらわないと人の手配が間に合わないから・・」と伝える。
「えぇ、それでイイですから頼みます」
「当日、必ず来てくださいよ、遅れたり、変更されては困りますよ」と俺は注文を付けたけど・・・