リサイクル親父の日記

第215話 穴が開いたベッドは難しいか?

2011/03/02

若い男性からの電話である。
「仙台市青葉区XXX10番レジデンス201号室に住んでいるOOOと言いますが、この度、買取を・・・」
澱みなく流暢に話しているから、俺は黙って聞いている。

「そちらでは色んな物を買取されていると思いますが、例えば、家具などもお取り扱いしますか?」
おーっ、やっと一息付いたよと思った。
「えぇ、家具も買取してますよ、どんな家具か教えて下さい」

「実は今回お願いしたいと思っているのは、5年以上は経っているんですが、そんな家具でも・・・」
どうして本題に入るまでの説明がこんなに長いんだろうと思うが、時々いるんです。
「家具の場合は10年前まででしたら、特別問題は無いですよ」

「そうですか、よく分かりました、ありがたいことです、それで相談したいのはベットですが・・・
しかしですね、これが問題ありまして・・・」
「ベットで問題と言いますと、汚れや不具合があるのですか?」

「いえ、汚れとかじゃなくてですね、買ったのは5年くらい前ですが、問題は・・穴が開いてまして・・・」
本当に俺は焦れてしまうが黙していた。
説明は簡単明瞭であって欲しい、簡潔でポイントだけでイイのだ。

「穴の開いたベットです、マットの部分にですね穴が・・」
その時に俺は即答する、「穴の開いたベットは買取できませんよ」
「やはりそうですよね、穴はそうですね、直径0.5・・でして、無理ですよね」

電話を終えてから会話を思い出すと、0.5の後に「ミリ」と言ってたようだった。
何度振り返っても0.5ミリなのである。
言い間違ったのだろう、ミリとセンチをと考えるしかない。

0.5ミリの穴は肉眼では気付き難いし、気になるほどの穴とは言えない。
でも彼の性格から察すると、それは正確を期せば「穴」なのだろう。
「アラッ、困った」状態は、「穴、困った」と独りで親父ギャグが浮んだ。