2011/04/07
リサイクルショップをやってから知合った人がいます。
数年間は年に1~2度店に来ていて、買取先を紹介してもらったりしてた。
4~5年前からは付きに~2度くらい顔を出すようになっていた。
それでも商売とかは無くて、1回か2回取引をしたかも知れない。
互いの近況報告や雑談って感じか、歳も似たり寄ったりだし、互いのアドバイザーってのが適当だろうか。
商売が違うし、商売上の話も気楽に話し合える。
あの大震災後にも度々電話があり、互いの無事を確認していた。
それぞれが再建の難しさを知りつつ励まし合ってもいた。
「そっち、片付け大変だろ?いつでも手伝うからさ」と言ってくれていた。
それはそうだろう、俺の店の状況を全て分かっているから、商品の倒壊と散乱は想像し易い筈だ。
俺は片付けが大変だと感じていたが、再開には相当な時間が必要だと覚悟していた。
水や食料確保がプライオリティーが高い、その合間を縫って片付けても十分間に合うと悟ってもいた。
だから助力を求めず、自力でコツコツ日数を掛けて片付けていた。
片付けを終えて、ガソリンスタンドの回復を待って、遂に、数日前に営業を再開した。
それで一つ峠を越えた感じが出て、逡巡して、彼のことが思い出された。
電話で再開を伝えると、今までに聞いたことがないほど彼の声が暗い。
「そう、良かったね・・・あぁ~・・」
「どうかしたんですか?」俺は心配になった。
「う~ン、実はさ・・女房が2日に死んじゃって・・まいってるんだ・・震災前の3月10日に・・
義父が亡くなってしまってたんだけど・・・それで地震だろ・・疲れも溜まってたんだが・・・
ポックリでさ・・俺もガックリで・・・」
「エッ!!!!!それって!!ウ~ン!?・・」俺は声が出ない。
電話を終えても俺には驚きが残っていた。
「なんだ!どうして!どうして・・・」いつまでもこだましている。