リサイクル親父の日記

第229話 余震も、ドッと疲れを増幅して・・・

2011/04/09

被災者みんなが感じだと思う。
1ヵ月を経過して、形は違うがそれぞれが少し今後を考えたりできるようになりつつあったらしいかも。
余震が夜遅くにドッカーンときて、又しても、恐怖の底へ引きずり戻されてしまう。

俺も翌朝店を見た時には唖然となったし、それ以上に大きいのは失望と徒労感だった。
気持も萎えるし、さりとて怯んではいられないし、気を取り直して後片付けをするだけである。
頑張らないといけないのは分かっているが、どうにもこうにも緊張感が大きくて多過ぎる。

気力も胆力も極限に近付いているらしく、もうどうでもイイや、と投げ出したい気持ちも出る。
友達が言っていた、頑張り過ぎるな、頑張らないことも必要だよ、と。
その時は、歯を食いしばってでも頑張るそ、と自分に誓っていた。

でも俺は急いて事をし損じるよりは、慌てずにスローペースで段階的回復を目指してた。
焦燥も起こさないようにして、冷静に冷静に対処してた。
頑張らずに頑張るという訳の分からない俺の理論である。  

その頑張りがブチッと音がして切れたようだった。
だから俺は・・・再度、店の惨状を前に何も考えないようにして、時間の経過を・・・暫し空の感覚を味わっていた。
今までに何度か命の危険に晒されたことがあった。

諦めきれずにいると苦しみと悩みが大きくて耐えきれない。
もっと大きくなり一種の諦めの境地になると、実は意外にすっきりした気分になる場合があった。
諦めの心境とは少し違うかもしれない、それは、運を天に任せるしかない心境だろう。

人事を尽くして天命を待つのはこれから先だが、歯が立たない力に抵抗しないで身を任せるってことだ。
積み重ねた努力が積み木崩しの如くに崩壊する、それは仕方のないこと、しょうがないこと、・・・
仕方ない、しょうがないと何度も呟きながら耐えてきたが、ドーンとドッと疲れが襲ってきた。