リサイクル親父の日記

第236話 まさか?8階なのに水浸しぃ~~~ 

2011/04/16

店から近くて住宅地図にも載っていない程新しいマンションである。
以前一度買取に行ったことがあるから、電話で場所を聞いても直ぐに分かった。
道路が狭いから駐車スペースに苦労するのだが、その日は敷地内に空きがあった。

営業再開後は意外に順調であって、家電や小型家具が不足気味だから、喜ぶべき買取だ。
2年前の冷蔵庫や洗濯機、掃除機に炊飯ジャー、キッチンラックなどは、被災者向けに不足していた。
8階に上がって部屋の前に立った、玄関戸が開いた????

彼が言う「水が溜まってますから・・でも、大丈夫ですよ、どうぞ・・・」
玄関室内がサワサワと水が溜まっている。
「どうしたんですか?アレッ、フローリングも・・部屋全部水で濡れたんですか?」矢継ぎ早に俺は聞いた。

「地震の時に、水浸しに・・・居なかったけど、帰ったら水が溢れてしまってんですよ」
大震災の時に洗濯機の隣に設置してあった温水ボイラーが壊れてしまった。
そして貯水してあった温水が漏れたし、配管から漏水し屋上のタンクにある分が漏れたそうだ。

居間にも和室にも通路にも台所にも、部屋という部屋に10センチ強の浸水となった。
1ヶ月以上も経っているのにフローリングは乾いてなくて、ジトッとしてて境界部は黒ずんで染みている。
木部に浸みた水が時間を掛けて流れ出ているのだった、それが玄関に溜まっているようだ。

「妻と子供は神奈川に戻して、僕は仕事が残ってたから・・でも、やっと戻れるようなりまして・・」
安堵の表情で彼は話した。
「みんな吃驚ですね、まして8階での浸水なんて凄過ぎですね」俺は同情した。

地震の爪跡も悲惨なところが多々ある。