リサイクル親父の日記

第238話 全国からの支援者は・・・

2011/04/18

10年前から時々仕入れをしている方から電話があった。
「冷蔵庫在庫ある?」、でもおかしな話なのだ。
普段は彼から俺が仕入れる立場なのだから、今日は彼が買いたいということだ。

30分後に彼がやって来て、忙しく選別を済ませる。
「これとこれだな、何ぼか勉強してよ、半年後に持って来るからさ」
「どういうこと?半年しか使わないの?」俺は疑問をぶつける。

「今さ、震災の支援部隊が全国から来てるだろ、ある設備関係者に頼まれたのさ・・・
支援部隊の連中がすし詰めで暮らしてるが、冷蔵庫もなくてさ、冷えた物も飲めないって、
それで冷蔵庫をってなって、俺に探して来いって・・・」

ガス工事屋さんも水道工事屋さんも、電気工事屋さんも諸々の工事関係者が多数来ている。
連日他県ナンバーの工事車両が往来しているし、そういえば彼らの生活はと考えたことは無かった。
ボランティアは自前の自己完結型らしいとテレビで知った。

勿論、自衛隊は完璧な自己完結型であり、あちこちに野営基地を見かけていた。
それ以外の方々は?
やっぱり支援を受ける会社関係者が何処かに寝場所を確保してるんだろうが、そんな上等な待遇な訳は無いのだろう。

毎月定期的に来ていた刑事さんが久しぶりに来たけど、ゲッソリ疲れていた。
話を聞けば、気仙沼に捜索支援や見回りに出ていたそうだ。
ちょっとだけ聞いたが、捜索現場は書くに書けない惨状だったらしい。 

原発作業員への東電の待遇は話にならなかったが、支援部隊にはちゃんとした待遇であって欲しい。
寝食がまともでないと、イイ仕事なんかできないでしょ?
仙台の都市ガスがぼほ完全復旧したそうだが、これもひとえに支援部隊の応援があってのことだ。

被災地全体を見れば、復旧できていない場所は広いと思う。
でも予想よりも早く復旧している場所も相当あるので、迅速対応の工事関係者には改めて感謝したい。
あれ以来、俺も優しい気持が湧くようになったし、感謝する気持ちも強くなったかな。