リサイクル親父の日記

第242話 仙台駅前の今は元に戻ったか?

2011/04/22

昨日の夕方、約20年振りに旧友と仙台駅で待ち合わせた。
夕方4時過ぎに店からタクシーで向かうと、運転手が信号の少ない道路をスイスイと進む。
俺が使う道とは全く違うから、そしてそれが素晴らしくスムーズなので驚いた次第。

俺も仙台の街には相当詳しくなったつもりだし、ナビも装備しているから・・・
でも全く敵わないと自分の不明を感じたが、餅は餅屋ですね、運転手に拍手したくなった。
俺の予測を軽々と打破して、予定よりも早く着き過ぎた。

駅前の大きな歩道橋群のロフト前で待ち合わせをして、ケータイで連絡し合いながら彼と落ち合った。
駅ビルには屋上から大きいカバーが垂れ下がり、地震の被害復旧工事を隠してある。
グルーッと見渡すと、一見以前と変わらない風景だが、凝視するとそこかしこに工事中の個所が見えるのだ。

色んな店がたくさんあるが、中には未だ休業している店も相当あるのだ。
飲食店は5時から開くから、仙台名物の牛タン屋さんに向かう。
過去に何度も行ったその店は、やっと暖簾を下げた感じでもあり、それでも開いてたことが嬉しかった。

結局1番最初に入って、1番最後まで居たんだが、以前とは比べられない程お客さんは少なかった。
普段であれば、牛タンの人気店なので満席と喧騒なのだが。
お陰で俺らは旧交復活に気兼ねなく熱中できた。

都市ガスが数日前に復旧してたから、メニューは完璧だ。
牛タンソーセージ、タンの蒸し煮、テール骨付き輪切りローストの珍品的なオーダーをツマミニに生ビールがはかどった。
彼の出身地・気仙沼の惨状、俺の地元・石巻、仙台市や名取市の被災地の様子を語り合う。

いつしか俺らは学生時代の部活や仕事のに話なっていて、俺は口角泡を吹いたりしていた。
最後にメインオーダーの牛タン定食を食した。
アツアツのテールスープをレンゲで運ぶ、七味を振りかけて牛タンと浅漬けを麦飯に一緒に頬張る。

本当に久しぶりな時間、普通ってイイなあ、と実感する。
早く、早く被災者と被災地が復旧して欲しい、そう願わずにはいられなかった。
夜行バスで東京へ、そして勤務地シンガポールに彼はどんな思いで帰るのだろうか?