リサイクル親父の日記

第251話 子供たちに感謝の夕飯を・・・

2011/04/30

3.11大震災によってライフラインが止まった。
宮城県も岩手県や福島県と同様であったが、当然仙台も石巻も状況は悪かった。
家族の安否確認ができて少しほっとした後でも、被災地の状況を知るすべが無かった。

ケータイはパニくってしまい何処にも誰にも通じない日々は、誰しもが不安が募っただろう。
そんな時に東京で暮らしてる子供たちと僅かに繋がったりできた。
彼らは仕事もあるので、朝と夜に主に話をした。

被災地の地元に居る俺が情報を得られない焦燥。
ガソリンも無く移動すらできない。
1食とかの食料確保にさえ数時間も行列に並ばないとならない。

かれらも生まれ育った石巻に友人知人がいる。
テレビやネットで得た情報をケータイで教えてくる。
俺の必死に聞いて全貌把握に努める。

数日間のかれらとのケータイでのやり取りは、親子関係のきずなを強めてくれた。
或は、親子の証しの再確認であった。
かれらも地元の状況をその目で確かめるのと友人知人との再会を待っていた。

ゴールデンウイークになり、帰省の機会が訪れます。
別々に帰ってきますが、親子の再会は苦労話で尽きないだろうが、俺は感謝の夕食をと考えている。
小さい時分から何かの機会には外食に行っていた。

入学、卒業、就職、帰省など何十回も何百回も一緒に食べていた。
でも今回は今までとは違う気がしている。
社会人となったかれらが、大人として俺に正確な情報を教えてくれた。

その大人としての義務と責任感を持っていることが親としては嬉しくも頼もしくもある。
かれらが人間として成長していることへ感謝と尊敬の念を込めて、一献差し上げましょうか?