リサイクル親父の日記

第264話 被災者にあげるのよ!あんた出て行きなさい!

2011/05/14

商売としてはいけない事かも知れない。
買取先で喧嘩(?)のようなことになってしまった。
俺は商売や金儲けを忘れることがある、いや、人間として許せなくなることがある。

見積をして買取金額を決めて、当日に4人で引取に行った。
見積の時に会った人の他にその家の住人のお姉さん、と言っても歳の頃60歳代の女性がいた。
約束の時間に俺らは着いたが、お姉さんに道路で待つように指示される。

10分ほど待つっていると見積した時の人が現れて、やっと運び出し作業にかかれるようになる。
地震でゴチャゴチャに散乱した状態の部屋から掻き分けて家具を引き出すしか方法が無い。
そのお姉さんが俺の背後に立ったり扉の前に立ち塞がったりするから邪魔でしょうがなかった。

玄関に近い部屋を終えて次の部屋に入る。
座卓や茶ダンスの数点に張り紙がしてある、「被災者XXXXさん」と読める。
「・・それはダメよ、あげるんだから!」お姉さんの口調は非常に尖がっている。

その品々は俺が買取した筈の物に疑いはないが、そして姿かたちが無くなっている物にも気付いた。
液晶テレビに大型冷蔵庫が見えない????
依頼者に向かって俺は言った。

「先日、決めた物がほとんどダメなんですか?」
依頼者は済まなそうな顔をして、「・・えぇ~昨夜、急に決まったみたいで・・・」
お姉さんは憮然として俺らの話を聞いている。

「あまり時間が無いというから、作業をできるだけ早く終えようと思って4人で来たんです・・・
それに売った物を無断で・・・それに、せめて内容が変わったんだったら電話してもらえれば・・・」
「・・すいませんでした、申し訳ないので・・・持って行ける物だけを・・・」小声で言うのだ。

するとお姉さんが口を挟む、「被災者にあげるのが悪いの?何故悪いのよ?!」
続ける、「それに、残っている物もあるのよ、被災者に断った物もあるのよ!」
俺の気持ちがプッツンと切れた。

「決めた話ですよ、勝手に変えられて、無くなってしまい・・4人で来たんですよ、どうしてくれるんですか?」
「冗談じゃないわよ、わたしは知らないし、関係ないわ!」
「俺は仕事でやってるんですよ、遊びじゃないよ」

依頼者はペコペコと俺に謝り続けている。
お姉さんは、「あんた、ここはわたしの土地だから、出て行きなさい!」
俺も切り返した、「あんたの顔なんか見たくないよ、言われなくとも帰るよ」

又やってしまった・・・時々やっちゃうんだよ、反省しないとならいかな?