2011/05/20
リサイクルショップとは結構楽しくもあり辛くもある。
営業中の飲食店の現場見積だった。
「来週まで営業するが、その後の引取です、取り外し工事もやってくください」
だから当然取外す手間や工事代金も考慮して買取金額を算出する。
しかし「数社から見積もりを取りますから、その結果次第です」と宣言されている。
震災で商品を大量に廃棄してたから、兎に角俺は買取して増やしたい。
販売する場合には、現品を現状で売るということに徹している。
取り付け工事も頼まれたりする場合があるが、そこはご容赦願う。
同業者には工事も積極的に行っている店もあるが、俺はそこまでは人手も技術も無い。
取り外しの場合は比較的簡単にできるから、俺のような素人でも何とかできている。
特殊な物であれば、精通した技術者を手配もするが、これすなわちコストがアップするのだ。
ここが肝心であり、できれば頼らずに自ら行うのがベストである。
コストを抑えて見積金額を高くしないと負けてしまうから、俺は自力でできると判断した。
製氷機やシンク、ガスコンロの類である。
経験も十分あるから自信がある。
壁に付いてた手洗い器は少し難しかった。
取り付けボルトの上に化粧キャップが複雑な構造で、初めは手も足も出なかった。
化粧キャップが捻じ込み式だったから、それに気付くまで試行錯誤が続いた。
他の物は大概が水道の元栓を締めて、排水管を外し、ナットを緩めれば縁切が完了する。
業務用ガスコンロはオーブンも付いているので自重100キロ以上もある。
床上10cmを鉄のガス管が走っていて、コンロの脇に垂直に立ちあがっている。
そしてコンロのガス管に繋がってして、元栓が5~60cmの高さにある。
元栓のレバーを横に回して止める。
太めのガス管だからネットも大きいが、パイプレンチを掛けて回せば済むはずなのだ・・・
ところがどれだけ力を入れてもビクッともしない。
外れる可能性のあるナットを2ヶ所試みるが、どちらも回らない。
パイプレンチの端をハンマーでガンガンと叩くが、それでも回らない。
立ちあがっているガス管が根元付近で大きく震えるが、一向に回る様子が無い・・・
額に大粒の汗が吹き出す。
ガスだから、例えば、ガス漏れを起こすのが恐くなってきた。
もうダメ・・、俺では無理。
日を改めてプロを頼まざるを得ない。
あ~ぁ、同時に儲けも吹っ飛んだ瞬間。