リサイクル親父の日記

第272話 控えめな説明の結果オーライ♪~

2011/05/23

電話は実に面白いと思う。
人によって表現がまるで違うから面喰らう場合もしばしば。
多弁型や強弁型はハッキリしていることがある。

説明した内容と物の状態が相当かけ離れる場合があって、嘘に近いほど状態が違っている。
悪い状態をイイ物とか問題ないとか言っているから、始末が悪くて期待が裏切られる。
ゴミ処理をあわよくばさせようとしている、経験的に俺も分かってはいる。

一般的には控えめに説明する普通の人の場合は、予想以上にイイ物だったりする。
ケーススタディも10年以上経てばそれなりに身にも付いている。
電話での第一声で大別してから、予想をして第二声で探るような感じで電話応対している。

彼女の声はか細く小さい、そして朴訥でゆったりとしている。
「・・えぇ~大きいです・・2mくらいの高さです・・・横幅が1m50くらい?・・ですかね・・
三~四年経つんですけど・・無理ですかね・・・粗大ゴミに出そうかと・・・」

「他にもありますか?」俺は1点よりも点数があるに越したことはないと思う。
「え・ぇ~カラーボックスも・・・キッチンワゴン?かな小さな棚で・・・鏡台も・・」
合計5~6点の家具であれば、そして数年前の物であれば何とかなりそうだ。

「分かりました、それでは明日行きます」と予定を入れる。
アパートの3階だから階段、それに階段が半円状で狭いから大きいのは厳しいかなと思いつつ登る。
聞いた説明とは違っているが、俺には良品だと確信できた。

検品しても欠点が無いし、俺の店に今欲しい品々である。
小型家具は運ぶのは簡単だが、レンジボードは上下分割して、引き出しも棚板も取り外す。
できるだけ軽くしないと狭い階段で往生してしまう。

今日は気温が夏のよう高いから、3階を何度も上り下りすれば汗もびっしょりだ。
2人で息を合わせて運ぶのだが、斜度がきつかったり踊り場でターンする時に要注意なのだ。
でも、こんな予想外の良品は嬉しいに決まっている。

汗も出るが、それ以上に満足度が上がる。