2011/05/27
被災地も片付けが進んできている。
避難所生活者も仮設住宅やアパート、温泉地などに引越しが進んでいる。
或は、自分の家に戻っている人も相当数いる。
各市町村から復興計画の発表と住民への説明や協議が催されている。
十人十色とはよく言ったもので、今回は意見の取りまとめにはかなり難航しそうに思える。
大きな計画や総論には何ら反応しないが、自分の利害に係わる各論になると俄然意見が噴き出す。
石巻地区の地盤沈下地区の人達は、毎日満潮時に海水に浸されている。
早急に防潮堤を築いて浸水を止めてくれと叫んでいる。
別の浜では、何が何でも同じ場所に家を立てて浜仕事を続けると主張している。
千載一遇、1000年一隅とでも言えばイイのだろうか?
辛くて苦しい大震災の体験を後世に残してはならないと思う。
宮城県沖地震の時に感じた体験は、俺は薄れつつあって、地震に対して甘く考えてしまってた。
1年、2年、5年、10年・・・辛い体験も遠い昔の記憶で、単なる思い出と化してしまっていた。
災害は忘れた頃にやって来るものだ。
正鵠を得た例えであり、忘れることの恐さを知らされた。
今回は被害者が万人万色であり、各人の要望も多種多様であろう。
切り捨てるのではなくて、大勢から聞く必要があろう。
それらを踏まえてしっかりと復興計画に反映させて欲しい。
被災者個人の全てを満足させることは叶う筈も無い。
同時に我々も個人のエゴや利益を追求するのは控える必要があろう。
学者や識者、政治家、行政が、真に国民のため、そして未来に対して考えて欲しい。
単なる復旧で終わらせて欲しくない。
未来の日本に禍根を残してはならない。
価値ある復興に是非していただきたい。
我田引水や我欲ではダメだ。
視点を大きく長期的に持って欲しい。
未来のあるべき姿を想像して、未来の日本人のために有益であって欲しい。