リサイクル親父の日記

第280話 スチール書庫の扉を外して使うから・・・そんな~

2011/05/31

仙台市中心部高層ビルのオフィスにその会社は仙台支店を構えている。
20数階なので地震の揺れが激しかったため、書棚が転倒しまっくて被害が大きかった。
スチール書棚にはビッシリとファイルが詰まっていて、扉の無いオープン書棚だったので全部飛び出してしまう。

書棚も含めて転倒した数がおびただしかった。
窓際は採光のために背の低いタイプを窓下に並べていたが、それでも相当の破損が出てしまった。
調達係の中年男性は言う「このタイプを30台くらい探してますが、まだありますか?」

店内には2段重ねが2台、単体が2台しかなく、尚且つ、引き戸が付いた物だ。
「店内にある分しかありませんが・・売場が狭いし、事務機だけ置く訳にもいかないので・・」
商品構成では多種類を置くように心掛けているので、同一品は数点が限界である。

それは長所でもあるが、まとまったオーダーに対応できないという最大の欠点でもある。
この悲哀を店では何十回も味わっているが改めることはできない。
総合リサイクルショップとしての俺の店は、業務用よりも一般生活者を向いているのだ。

それは商品を集めるのも一般の人からなのでとても集め易いという理由もある。
一般者から一般者への橋渡しとして店があるので、それは対象者が俄然広くなるのだ。
話を戻すと、スチール書棚の販売でした。

「ファイルが見易いように扉が無いタイプを使うんですが、仕方ないので扉を外します」
この場合には普通はネゴられる「そんな訳だから値引きしてもらえませんかね」とか。
確かに扉無しタイプは新品でも低価であろう。

「もっと他所も探して合った物を買う方がお得でしょう」と俺は囁いた。
「色々探し歩いたんですよ、なかなか見つからないし・・・数が数で、これお願いしますから」
あんな立派な高層ビルでも中古で揃えるのか?

突然の地震でもあり予算を取り付けるのも苦労なのかな?
或は、今季は予算がないから中古で応急処置ってことかな?
でも、勿体ないよな、折角扉があるのに・・・そんなケチな思いがした俺。

一度あのビルに行ってみたいと思っていたからチャンス到来。
そんな楽しみを見つけて配達に行くんだ。
正面と裏口って違いが大きくて、それなりの観察欲をそそる。