リサイクル親父の日記

第309話 抽選で当たったが、もう買ってしまってて~~

2011/07/01

以前、仮設住宅から冷蔵庫と洗濯機の買取打診があった。
ブログにもアップしたが、良心の呵責もあり、破断したので安心したっけ。
「新品で未開封箱入りの冷蔵庫と洗濯機の買取をしてください」とメールが入る。

「買取できます、希望日時をお知らせください」と返事のメールを送る。
間もなく電話が入って「できれば直ぐにでも来て下さい、邪魔でしょうがないんで・・」と言う。
国道45号線から少し入った住宅街のマンションである。

部屋に入ると、確かに段ボール箱に梱包テープが巻かれた状態の冷蔵庫と洗濯機がある。
「どうして使わないんですか?」と一応念のために聞いた。
「ダブっちゃたんですよ、だって届くのが遅くて、買った後だもの・・」

青年は弱々しさもあるが、本当に置き場が無くて困っている。
狭い部屋にドッカーンと3ドアー冷蔵庫と7k洗濯機の段ボール箱だもの、邪魔な筈である。
「津波でアパートが流されて、ここに引越したんだけど、その時に家電の申し込みしてたの・・

・・ここは抽選だって言ってたから、いつまでも来ないから、その内に暑くなってきたでしょ?・・
それで冷蔵庫を買ってしまった、ついでに洗濯機も・・そうしたら・・当たったって・・送られて・・」
部屋には新しい冷蔵庫と洗濯機が幅を利かせて鎮座している。

仙台市の隣の市だが、借家に移った人には抽選で決めるのかと俺は疑問も出る。
でも、しょうがないのだろうが決定が彼には遅すぎたのだ。
多数の被災者がいるから公平公正さをタイムリーにとはやり難いのだろう。

不手際とか矛盾もあるだろうが、大局としては義援物資は正しいことだと思う。
それはそれとして、先程、立派なタンスを買った年配の夫婦がいた。
雑談によると、家が傾いて全損となったので、中古住宅を買ったそうだ。

幸い地震保険に入っていたので少しは助かって、尚且つ、市からの義援金ももらえると喜んでいた。
側で聞いていた奥さんは、「エッ?そうなの?」と驚いて夫に詰め寄ったら・・・
夫はバツ悪そうに赤面して「ま、まあ、な・・色々もらえるから、こうして家具も買えるんだろ」と言う。

奥さんは「あなた、それヘソクリにしてるんでしょ!」とムッとしている。
俺との雑談が、藪から蛇になってしまったようだ。
夫婦であっても互いに情報を正確に知ってた方がイイようだ、任せ過ぎるとヘソクリにされちゃうかも?