リサイクル親父の日記

第330話 引越しで、余ったから買取して・・・!?

2011/07/23

リサイクルショップに余った物を売りに出す。
一番多い理由は、引越しの時らしい。
次には新しい物を買ったために不要になったとかである。

「引越しで要らなくなって、ガステーブル、メタルラック、・・・買取できますか?」
物の状態を聞くと問題がないので出向くことにした。
仙台市長町は副都心的な場所であり、「ザ・モール」を中心にショッピングのメッカになっている。

そこから歩いて5分もかからないマンションだが、設備工事の車が数台止まっている。
ライトブルーのユニホーム姿の作業員がパイプや資材を担いで出たり入ったりしている。
玄関やエントランスに養生テープが貼ってあるし、エレベーター内部にもベニヤ板で養生されている。

エレベーターを降りて通路に出ると、各室の窓からドアー周りや壁などに養生テープがやたら貼られている。
外壁にもコンクリートが新たに埋められたりしている、復旧工事が真っ盛りなのだろう。
通路の先にメタルラックなどが並んでいるから、その部屋が依頼者に違いない。

30代前半くらいの男性が外に出て来た、俺に手を上げてきた。
「これですが、どうですか?」と不安げに聞いている。
検品すると問題が無かったので買取をする。

通路側の部屋の窓を開けているから様子が伺える。
引越しの際には、段ボール箱があったり、何かしら準備があるものだ。
しかし、通路に出してある物以外には何も様子が感じられない。

「引越しですよね? どちらに行くんですか?」と聞いた。
「えぇ、引越しですが、震災の影響があって、なかなか物件もなくて」
話が何か噛み合わない感じを受けた。

その後の言葉で俺は自分の勘違いを知る。
「仕事の都合もあるし、ゆっくり探す暇もなくて・・それでここに決めて、復旧工事は仕方ないですけど」
「ここへ引っ越して来て、余ったんですか? そうでしたか・・」

先入観で誤った判断をしてしまうこと、オッチョコチョイの俺は時々やらかす。