リサイクル親父の日記

第337話 だから~立ちあってくれればイイのに・・・

2011/07/30

賃貸オフィスビルを経営している会社の社員とは5~6年の付き合いになる。
仙台市青葉区中心部にオフィスビルを何棟か所有している。
年に数回くらい退去する会社の事務機買取を紹介してもらう仲だ。

一番最初の時、彼は俺らが引き揚げ作業をする現場に監視する如く見守っていたのだ。
ビルによっては作業に対して非常に神経質に注意をするとか監視するとか、場合によっては養生を要求されたりする。
それが過剰要求の場合には、俺は無理もしないで買取を辞退することにしている。

たいてい急ぎの話で、今回も今日見積もって明日引き上げって具合だ。
大通りの裏通りの一通で大変賑わう場所だから、俺は早朝の静かな時間帯を希望する。
「そうですよね、分かりました・・それではビルのロック解除カードを渡しておきます」

「えぇ~立ちあいしないんですか?」
「お任せします、カードは後で返してもらえばイイですから」
長年の付き合いだし、俺を信用してくれのは有難いが、もし、他の事務所などでトラブルったりしたら、不安も湧いた。

その早朝は案の定、人も車も極端に少なく、新聞配達や業務用車が僅かに行き来するだけだ。
日中だったら、車に1人、作業に3人は要るかも知れないが、今回は最小限の2人で十分だ。
エレベーターも独占で使えるし、他の人がいないから、作業がスイスイとはかどる。

予定の1時間以内に終えて、俺は店に戻って、24時間食堂で納豆に野菜炒めの朝食をとった。
9時過ぎに彼から電話が入る。
「今朝ほどはどうもありがとうございます・・それで、今度の入居者様と打ち合わせんですが・・ちょと・・・」

躊躇してモジモジってるから、俺は「どうしたんですか?」と聞いた。
「打ち合わせ違いというか・・・傘立ては返して欲しいって言われて・・・そ、それに机1台も不要になったので・・」
俺は彼の立場が痛いほど分かるから「それはしょうがないですね、戻しますよ、それにもう一度机を取りに行きますよ」

退去した会社が置いて行った物、事務機の中で、新しい入居会社が使う物と使わない物があったのだ。
彼から指示を受けた俺は忠実に実行したのだが、間違いがあったか気持が変わったかしたのだ。
だから~立ちあってくれればイイのに・・・とは思ったが、それでもちゃんとしたいから正すのだ。

そんな事情で又明日早朝に出向くのです。
早朝の仙台の街はとっても気持ちがイイし、せっかくだから楽しむことにしますか。