リサイクル親父の日記

第358話 たった2ヶ月で移転ですか~?

2011/08/22

仙台市青葉区中心部の複合テナントビル2階の学習塾。
片側2車線で交通量が物凄く多い場所だから日中には引き取りし難い。
或は、人数をかけないと危なくてしょうがないとい具合。

「6月に開業したけど、全く生徒が集まんなくて・・・それで引越すんです」
新品の椅子に机、机上にはパソコンモニターが設置されている。
塾はそんな設備で開業できるようだが、如何せん生徒というお客さんが集まらなければ成り立たない。

「ここは15坪、今度は10坪の場所で、もっと住宅街の中です」
それで什器が余ってしまったので売りたいという訳だった。
1人用机4台、椅子4脚、ファックス電話器、カーテンにスリッパ、などなど・・・

「日時はお任せしますよ、いつでもイイですから・・・何せ時間はいっぱいあるし・・」
それは有難い申し出あり、俺とて運び易い時間がイイに決まっている。
「それでは、早朝であれば駐車場も使えそうだし、交通量も少ないし」

2日後の早朝に着くと、彼は来ていて準備をしていてくれた。
案の定、トラックは駐車場に止めることができたし、他の車が数台止まっていたが動く様子は無かった。
入口を塞ぐ格好ではあったが問題なく作業はできたのだ。

「ところで塾って、こんな場所では難しいんですか? 費用も相当かかったでしょうし・・」
経営者でもある俺はどうしても起業家心理を知りたくなるから、ついつい愚問を発してしまう。
「えぇ~簡単に集まる筈だと考えてたんですよ、でも現実は・・大手がたくさんあるし・・震災も・・」

「時期ですかね? ほとんどの人はもう既に通ってるし・・」
又しても、俺流の解釈を口にした。
「う~ん、分かんないですね、まぁ、出直しですよ、場所を変えて」

「金はあっという間に無くなってしまい・・・でも、仕事はこれしかできないし・・色々工面して・・」
金の話の時、彼の顔色が暗くなってしまう。
軽く見積もっても什器と家賃を計算すると、数百万円は使っているだろう。

リサイクルショップをやってて思うのだが、起業の時に新品で揃えると莫大な出費をするが、それを5分の一くらいに押さえれそうなのだ。
成功するかどうかは分からないし、イニシャルコストは極力抑えないとならない。
見栄や恰好に拘らずに、失敗しても被害が小さくなる努力をしておくべきだ。

軌道に乗ってから徐々に買い換えていっても遅くないだろうに・・・
塾は指導方法が一番大切だと思ったが・・