リサイクル親父の日記

第359話 1ヶ月以上先にしか買取に行けません、俺も言ってみたいなぁ~~

2011/08/23

今日の午前中に買取依頼の電話があった。
月末の引越しなので、できるだけ早い方がイイと言う。
「そうですか、今日の午後に行けますが、よろしいでしょうか?」と俺は聞いたんだ。

「エッ! 早い対応ですね・・・えぇ、今日でイイですよ」と彼は喜んでくれた。
店からは比較的近い公務員宿舎の寮だった。
古い建物の玄関に「監理官に必ず連絡を・・・」と何やら厳めしい文言が並んでいる。

インターホンを押して待つと、華奢なお婆さんの「監理官」が現れたので、俺は苦虫を噛みつぶして笑いをこらえる。
観音開きのガラス戸を押し開けて「監理官」は俺にグッと近づくと・・・
しゃがみ込んで水道脇から丸い石を取って、そして開いたガラス戸に置くのだった。

無事に官舎の寮に入ることができたけれど、それはとっても面白くて可笑しくて新鮮な体験でもあった。
タイルが一部剥げ落ちたり、壁のモルタルも少々崩れたりしてる。
ここにも地震の傷跡が見受けられるが、官舎といえども老朽化し過ぎている。

彼は20代後半だろうか、公務員には見えないけど、今時の若者ではある。
明るくて軽くてお洒落である。
スーツを着て公務員バッジを付ければ、俺は緊張して接するだろう。

「引越し準備で・・部屋、汚くって・・すいませんが・・・最初に電話したリサイクルショップXXXXは・・
全国チェーンの店名を言ったから、俺は注意深く耳をそば立てると、
・・もう予定が一杯だと言って、来月末までは待てないから、直ぐに来てもらって助かりましたよ」

時々依頼者にあって聞くけれど、そのチェーン店は本当に予定がいっぱいあるらしい。
今回だって、2年前の冷蔵庫と薄型テレビ台なのだ。
2点だから、2点では少ないから、やんわりと断っているのだろうか?

1回の買取作業は点数が多い方が都合はイイ。
しかし、良品であれば1点でも出張するのが俺流なのだ。
考えようだけど、チェーン店が断るから俺にも出番があるということ。

「一ヶ月先でないと行けませんが・・・」
そんなセリフを俺も一度でイイから行ってみたいなぁ~~~