リサイクル親父の日記

第383話 解けるゴム手、白い家具は黒いゴムの跡

2011/09/17

兎に角リサイクルショップの作業は、物を持つこと掃除に尽きる。
買取品は大抵が中古品だから、全てを掃除して綺麗にして初めて商品にできる。
掃除する前の状態では商品とは言えず、ある種ゴミかも知れない。

まとまった買取や仕入れをした時は一時的にストックせざるを得ない。
日々の営業時間の暇を見つけては、ストックから取り出して掃除をして補充するのが常だ。
リサイクルショップはお客さんが居ようが居まいがその作業に精を出す。

買取や販売を優先するために手が付けられない場合も多々ある。
俺の場合はお客さんとのダベリを優先するから尚更だけどね。
時には、欠品してる物や売りたい物を最優先することもある。

小物は扱い易いが、家具や事務機、厨房機器は相当な力仕事である。
起業した頃の俺は、手袋をできるだけ付けなかった。
素手で掴んだり持ったりした方が感覚が分かったしやり易いと思ってた。

しかし汚れの激しい物はバッチイし、手も汚れて他の物も汚してしまう。
スチール製品の端は手を切る恐れもある。
ある時からどんな物も手袋を付けるようにした。

今度は厚いゴム手だと掴みにくかったりするし、軍手では滑るから危険極まりない。
必然的に薄めのゴム手になった。
塩梅のイイゴム手は直ぐに見つかった。

把握力も強く指も動かし易いけど、唯一の最大欠点があるのだ。
耐久性の問題ではなくて、ゴムが解けるのだ。
手の平と指部分がゴム製で、その色が黒い。

一定期間使うとゴムがささくれたりする、そしていつの間にかゴムが解ける。
先日も今はやりの真っ白いキッチンボードなどを買取した。
マンションから狭いドアーや通路をかろうじて運び出したが、目いっぱい力を込めて持ち上げる。

早速店に陳列すると、査定の時には無かった黒い手の跡が発見された。
ゴムの跡って結構しつこくて汚れが取れにくい。
シンナーなどでサーッと拭きとることは可能だが、強すぎると本体の塗装面を解かす危険もある。

上物はやっぱり丁寧に扱わないと価値を下げてしまう。
そんな時は原点回帰、素手で扱おうと決めた。