リサイクル親父の日記

第390話 離婚ですかねぇ、寂寥感漂うアパート

2011/09/24

電話では冷蔵庫、食器棚、ダインニングテーブル、整理ダンスと言っていた。
こんな時は「引越しですか?」と確認をする。
追加で不用品がたくさん出る場合もあるし、俺の作業は一回は一回だから問題は無い。

「いえ、それだけです、引越しですが」とキッパリと言っていた。
2~3年前の新築アパートで2LDKとファミリータイプだ。
ちょっと変わった間取り、玄関から通路がクニャクニャと折れ曲がってて、それぞれの部屋が独立した感じ。

「あの~冷蔵庫は止めます、使うんで・・・照明とかはどうですか?」
冷蔵庫を止めるは好都合に思える、あの通路は運ぶのに大変難しから・・・
しかし、他の家具もあの通路では難しいだろうが、冷蔵庫ほどは重くないからと思った。

「ちょっと聞きたいのですが、家具も玄関から運んでんですか?廊下が狭いし」
彼は記憶を辿ると「えぇ~多分、そうだったような気がするんですが・・・良く分からないです・・」
部屋には家具も家電もほとんど残っていない、それ以外の物はもう既に搬出されている。

クローゼットの隅には彼のものだろうゴルフクラブセットは衣類が乱雑に積まれている。
独身の男の生活には思えない。
残っている家具もお洒落で、冷蔵庫は400Lで大き過ぎる。

今現在は女の生活臭が何もない。
新婚生活にピリオドを打つ、離婚の果ではないか。
バツイチになった彼はこれから別の場所で再スタートをする。

積み込みを終えて俺がトラックの荷台でラッシングをしてた。
彼が近づいて「チルドシートもイイですか?」と聞いてくる。
部屋の中で2~3点の子共用品を目にしてた。

リサイクル屋にとっては離婚買取は悪い話ではない。
新し目の家具類が仕入れできると、最新モデルで良品が多いから、店でも売れ易いのだ。
現場では、彼の目に力もなく茫然自失って感じる。

でも、いつも感じるけど夫にしろ妻にしろ、あの徒労感や寂寥感の漂いは何ともやりきれない。