リサイクル親父の日記

第394話 喧嘩するほど仲がイイってさ!

2011/09/28

昨日来たおばさんが真新しい真っ白のテレビボードを買った。
後日取りに来るということで預かりにする。
今日の昼過ぎにおとうさんと一緒に取に来たんだけど・・・

二人が店に入って来てテレビボードの方へ歩いた。
おばさんの数歩後ろのおとうさんは、それを見ると、「いらないよ、何するんだ、何処に置くんだよ!」と一声。
怒声に俺は二人に近づくことができなくなった。

おばさんは他に別の洒落た木製のこれも真っ白い棚を商談中にしてた。
お父さんの言葉を無視するように、「こっちにはレンジを置いたりできるし、これも買おうと思う・・・」
すると話してる途中で、「ダメだ、ダメだ、何考えてんだよ、いらない」と又しても怒声が飛んだ。

俺はレジに戻って二人の様子を眺めてた、するとおとうさんはスタスタと店を出た。
おばさんは何事もないように別な品物をあれこれと物色するのだ。
タペストリーやレースのテーブルクロスなどを広げたりしてる。

今日積んで帰れるのか? まさかキャンセルなんてされたらと心配になる。
そんな俺の気を知ってか知らずか、おばさんは家具売り場で今度はドレッサーをじっくり見定めている。
そんな感じで30分も経ったかも知れない。

おばさんがスーッと店を出たと思ったら、おとうさんを連れて戻ってくる。
「・・・・」と二人が今度は普通に会話してる。
「すいません、積みますので・・」とおばさんが俺を呼ぶ。

軽ワゴン車にテレビボードを積むと、お父さんが驚くことを言う。
「あっちもな、鏡台も買うってさ・・・あいつは金持ってるからな、俺は関係ないけど・・」
怒ってか顔も今はすっかり穏やかで和やかになっているのだ。

「ホントに? 本当に買うんですか、イイんですか? だって、さっきまであんなに・・・」
俺はおとうさんに問いただす。
「ウン、俺らはいつもこうなんだよ、あいつ何でも欲しがるし、家にいっぱいあるんだよ」

二人は擬態を演じているのかな?
いや、いや傍目には喧嘩に見えるが、実はとっても仲がイイということらしい・・・
冷や冷やした俺がバカを見たのかな!?