リサイクル親父の日記

第397話 煽ったのではないけど・・嫉妬?   

2011/10/01

店にとっての常連さんってどういう場合なのだろうかと考えてみる。
基準や決まりもないと思うが、だから俺にとっての常連さんはどうだろうか?
俺流の常連さん解釈は、定期的に顔を出して、同時に時々は買ってくれるお客さんだろう。

1年に1回の割合でも常連さんに変わりは無いと思う場合もある。
遠方の方で仙台に来た時に必ず立ち寄ってくれるお客さんもいる。
更に重要な要素は、綺麗な買い方をすることで、俺の記憶に深く刻まれることだ。

今日は常連さんがバッティングしてしまった。
定年退職して悠々自適のおじさんは掛け軸や絵画が好きで、1~2週間おきに来ている。
家具などの実用品も買うが、置物や焼物などで圧倒的に趣味品を買っている。

別の常連さんは夫婦で必ず二人で来る。
趣味が共通しているようで、何かを選ぶ時も二人で仲睦ましく相談してから決めている。
陶磁器が好きで、欧州ブランド品には目が無いっといった感じ。

かれらもそうなのだが、常連さんは趣味の物を探し求めているという共通がある。
だから、かれらは俺の店だけでなく色んな店を探索している傾向がある。
俺もかれらの性向を知るほどに、買取した時に感じるヒット感が湧くのだ。

アイテムによってヒット感は数人に対して抱いたりもする。
その日、夫婦の旦那さんがレジ奥の額絵をじっと眺めていた。
俺は数日前に買取した別の絵を思い出したから、旦那さんに勧めようとバックヤードから持って来た。

興味を持った旦那さんの後ろに奥さんが近付いた。
俺らはその絵の感想を言い合っていた。
「ところで値段は幾らだい?」と旦那さんが聞いてきた。

「買取したばかりで・・う~ん、まぁ、x千円でイイですよ」と答えた時、
従前の常連さんが数メートル離れていた場所から声をかけてきた。
「それでイイんだな、よし、わしが買うよ!」と強い口調で言った。

おれらは唖然としたが、それを制するほどの気もなかった。
その後、今度は彼と夫婦が会話を始める。
「~いやぁ~安いもんですよ、こんな金で楽しめるしね・・」

相対で話をする時の彼の言葉とは思えない言い方をしてる。
外面は随分外交的で知ったかぶりをしているんだと思わざるを得ない。
夫婦が帰った後、彼は夫婦のことをしつこく聞いたきた。

「・・えぇ、常連さんで、本当に仲のイイご夫婦でして・・・」
当り障りの無いことを言って済まそうとしたが、彼が夫婦仲が悪いことを皮肉ってしまった。