リサイクル親父の日記

第403話 少女は力あるのなんのって・・!?

2011/10/08

「邪魔で仕方無くて、今直ぐ、今日来てもらいたいの・・・」
例の義援物資家電の冷蔵庫の買取依頼であった。
「これから行くとしたら、1人でしか行けません、何方かお手伝いしてもらえますか?」

「・・・」少し考え込んでいたが「それでイイです、わたしもやりますから」
仙台市の隣町、大震災の時に石油備蓄基地が火災で燃えた場所の近くである。
店からも黒煙が燃え続けていたのを思い出す、特に夜は不気味な赤い炎を確認できたのだ。

2DKの二階のパート、玄関から廊下を真横に1m進むと台所、それから三方に部屋部屋という間取り。
その台所に家電6店が箱入り状態で置いてあるのだ。
「さっきさ配達されたんだけど、どうしようもないし、他の物使うけど・・冷蔵庫だけは・・」

アパートの台所は狭いから俺は通路側で箱越しに彼女と会話する。
彼女の子供が一緒に居た、我々の会話を目をパチクリさせて聞いている。
「それでは運びますか、すいませんが反対側を持って下さい」

すると彼女は子供に「あんたの方が力あるからさ、持ってちょうだい」
中学生と思しき髪がフワッと耳を覆っている子供は無言で従う。
箱入り冷蔵庫は廊下の幅一杯で運び難いこと至極、今度の震災で何度も似た経験をしている。

玄関から出す時が一苦労。
ドアー内側に郵便受けボックスが出っ張っていて、その出っ張りが微妙に引っ掛かるのだ。
何度も押しては引いて曲げてと繰り返して、ドアーを全開以上に広げて・・

「お嬢ちゃん、もう少し右へ」と俺は子供に指示した。(結構力あるなと思った)
子供が無言で従って押していたら、彼女の声がする。
「この子は女じゃないわよ、男の子よ、よく間違われるけど・・・」

「エ~ッ!?本当に男??なるほど力がお母さんよりある訳だ」
それを聞いて俺は気を使うのを止めて、支持を出しまくった。
ヨイショッとコラショッと・・・ドアーの外に出た。

今度は階段をお下ろすのだが、俺が下方について彼は上方で支える。
二人で息を合わせて傾斜に合わせて倒して、ゆっくり一段ずつ下ろした。
踊り場で横移動させてもう一度階段を下ろした。

アパートの直ぐ前にトラックを止めてから、トラックのゲートに冷蔵庫を無事に乗せた。
「ありがとう、助かったよ、疲れたろう?」と慰労の声をかけた。
彼は紅潮した頬でコクリと頷くのだ。