リサイクル親父の日記

第416話 シンサイで、しんさいで、・・・で・・

2011/10/21

引越しをして家具が不要になったのでと買取を依頼してきた。
奥さんが電話をして説明してたが途中から具体的な日取りの話ななったら、
「その辺は主人と話して下さい、引越し先に居るので・・・」

そして奥さんから聞いた夫のケータイに電話した。
「?・・へぇ~? 聞いてないですが・・どういうことですか?」
そのセリフは俺が言いたいのだったが、夫婦の相談がなされていない件であった。

その1週間後に又しても奥さんから電話があった。
「あの、先日の方ですね、奥さんではちょっと・・・御主人はご存じなんですか?」
「えぇ、勿論ですよ、それじゃ主人からも電話させますよ」

「是非そうしてください」と伝えた。
おっつけと言っても2~3時間後に夫から電話がきたので、二重三重に確認をした。
「当日は妻が対応します、仕事なもんで・・」

アパートの2階の部屋に着いて俺はギョッとなって後ずさりする。
引越し先に相当な荷物を運んだんだろうが、残っている物が乱雑極まりなく散乱している。
玄関ドアーの側にノックダウンの棚板が5~6枚破損して立て掛けてある。

台所床には鍋類、食器、ポリやビニール袋、割り箸、コップなどが放り出ている。
居間にもチラシに紙類や子供のおもちゃ、雑貨類が散乱してて足の踏み場を探すのに苦労する。
隣の和室は寝室だったらしく、押入れが開け放たれてて、同様に何かを詰め込まれた段ボール箱数個がいびつに置かれている。

奥さんは「震災で・・震災で・・片付けが・・・震災で・・」と言い訳をしてる。
幾ら震災と言われても、あの地震は3月11日でしょ。
もう7カ月経ってますよ、ず~っと片付けができないだろうか。

ゴミの様に散乱している数々の物が、実は良く見るとちゃんとした物があるようだ。
「この電気スタンドはいらないんですか? 持って行ってもイイのですが」
「それはダメ、使うの・・・扇風機はイイワよ、でも壊れてるけど・・・」

これは震災以前の話だ、俺は早々に退散した。