リサイクル親父の日記

第426話 売りたいの、売りたくないの、どっち?

2011/10/31

「ギフトも買取してくれるの?」とおばちゃんの声がキンキンとした。
電話での買取打診なのだが、どうも会話が成立しない場合がある。
「ハイ、ギフトも買取してますよ」と答えた。

するとおばちゃんが一気呵成に話し始める。
「あっ、そうかい、んでさ、箱に入ってないとダメかい? 箱が潰れてたりしちゃ・・
そう言う店もあるんだろう? でもな中身は新品だよ・・物?・・色々あるべよ・・

タオルもあるし、んだな・・瀬戸物もあるし・・みな、もらった物だべ、使ってないよ・・」
1人でまくし立てているから、俺は隙間に割り込んだ。
「ちょっと待って下さい! いつ頃の品物ですか?」

「ん? 最近の物あるしさ・・ずっと前にもらった物もあるべさ・・箱もちゃんとしてねぇと・・
押入れに入れっ放しだべ・・・茶碗もいっぺある、皿もな・・ぎっつり詰まってる・・・」
俺は質問を変える。

「何箱くらいあるんですか? 50~60個ですか、100個ですか?」
「??ん??分がんねぇ・・んだなぁ~20が30が・・はっきりすねでば・・」
もう一度最初の質問をする、「何年前くらいの物ですかね? 5年とか10年とか」

「んん・・5年? もっと前だべぇ~10年?もっと前だな・・20年とか30年ぐれぇは・・」
ギフトは箱入りであっても、押入れに入れっ放しでも、長期間経っていると変色や劣化もする場合がある。
「それでは新品でも悪くなっているかも知れないしね、難しいかも知れないね」

「そうがや? 新聞がみに包んで置いだよ、悪ぐなんねよに・・」
最初の話と大分違ってきたのだが、こんなことは時々あるものだ。
「やっぱりダメだが? 投げる(捨てる)しかねがや?」

ダメ元で問い合わせをする人が結構いる。
そして電話ではイイことを言ってるが、現物が全く違うってことがある。
出張して現物を目にして愕然としたことは一度や二度ではない。

だから電話ではある程度しつこく聞いたりする。
すると今度は聞き方が悪いとか話し方がなってないとか、本質と違うことで怒られたりする。
でもそれは避けて通れない方法でもあり、この商売の特徴だと感じている。