リサイクル親父の日記

第433話 刑事さんの固定観念で言われても~~

2011/11/08

リサイクルショップは中古品の取扱をするので、古物商許可証を持つ必要がある。
都道府県の公安委員会に申請するが、実態は警察署の管轄であろう。
警察署の中に盗品を専門に調べている刑事がいる。

交番、所轄、中央署からとお巡りさんや刑事さんが店に来て、盗品調査をする。
リサイクルショップ以外の質屋や骨董店なども調べている。
定期的にやってくる刑事さんとはそれなりに親しくなったりする。

昨日来た刑事さんとも数年来の顔見知りである。
いつもの様に店の古物台帳を調べてたら、質問してきた。
「この人は・・・コンプレッサーを手放したんだね、こんな時期に・・・変だな? どんな人?」

なんてたってお上、刑事さんだからね、本気になると職業柄として横柄になる。
「近くに住む設備屋さんですね、パチンコ代が欲しくて売るんですよ」
パチンコに負けると資金造りに工具を売りに来るのだ、その通り説明した。

「震災後は工事関係者は皆とっても忙しいんだよ、それなのに工具を売るなんてあり得ないよ」
一般論ではそうかも知れない。
しかし100人の人が全く同じ考えや行動をするというのは、それこそあり得ない。

「でも、彼は震災前からそうしてますよ、パチンコに負けると・・・」
「工事関係者は今は幾らでも稼げるし、パチンコ代ぐらいどうにでもなるよ」
忙しくて遊ぶ暇のない工事関係者もいるだろうが、それでも趣味の時間を割く人もいるだろう。

「そうですかね・・」と、俺は刑事さんの押し付けに少し疑問を抱いた。
「大体、工具を買うなら分かるけど、売るなんて、絶対に信用できないな」
「彼は釣り道具や工具をたくさん買い揃えていますよ、それでダブってる物をパチンコに負けると・・」

どうして俺が彼の立場で弁明しないとならないのか思う。
「やっぱり・・おかしいよ! 怪しいぞ」
それで刑事さんは買取伝票を見て書き写しをした。