2011/11/21
さっき買取に行って戻った。
今朝一番で若い男から電話があって、午前中という希望に基づいて出張したのだ。
ボソッボソッとした話し方で必要最小限というか省力化的な話具合。
話すのも面倒って感じで、聞かれたことに最小限にした説明しない。
だから、何度も何度も質問を繰り返してやっとおぼろげに掴めるってやつ。
トラックを運転してる時に随分前に一度行ったことのあるアパートだと気づいた。
そして部屋の前につ着いて確信した、案の定、彼が部屋にいた。
電話の時に「ストーブと掃除機」と言って説明が止まった。
「他にも何かありあますか? どれくらいの量ですか?」と促す。
「・・ちゅうとらで1台分くらい」、ちゅうとらは軽トラの勘違いだと分かったが俺は頷いた。
話言葉でしか聞いていない単語では、勘違いして憶えてしまうことがあるのだ。
先日のオジサンたちの会話に俺は腹の底からおかしかった。
ケヤキ材の長火鉢(おかろ)を前に二人は話し合っていた。
「イイよな、とらもくだし・・・」
耳を疑った俺を眼中にも入れていない。
「やっぱりとらもくだよ」それは間違いなく、とらもくと憶えている証拠だ。
ケヤキの木目が渦巻き状をしている様を「たまもく(玉目)」と呼ぶのだが、オジサンたちは「とらもく」と記憶してしまっていたのだ。
でも、軽トラを「ちゅうとら(中トラ)」と間違っていたにしてもそこそこの量があるのだろうと期待はある。
1Kの部屋はすっかり片付いていた。
フローリングの片隅にストーブと掃除機が淋しげに見えた。
「他の物は何処ですか?」と聞くと、
「これとそれです、これで全部です」と彼は平然と言った。
そこには、食器に鍋が数点くらいしかないのだ。
俺はガクッときてしまった。
こんなややっこしい道路で、尚且つ狭いから、2トン車は相当離れた場所に路駐したのだ。
どうしてこれが「中トラ」で1台分という言い方になるんだろう???