リサイクル親父の日記

第456話 急げ、急げ、もっと急げ、、ハッ、ハッ・・

2011/12/01

俺は普段の搬出作業はゆっくりするように心掛ける。
急いでやってイイことはない、逆に慌てれば危険を招くと考える。
買取先は初めての場所であり、その辺の事情は分からないから不測の事態ってことも起こり得る。

1人でも持てない物を二人で運ぶ時に1人は後ろ向きになる。
後ろ向きで階段を下りたり、角を曲がったりするのだが、知らない場所ではコケたりしちゃう。
転んで怪我をしたりすれば元も子もないのと大きな痛手でもある。

俺流リサイクルショップは夜間作業をしない、無理な作業を避ける。
手伝ってもらっている従業員も高齢者が多いから、俺も含めて安全第一がモットーなのだ。
スロースロー、クイックなし、スロースローって調子でやってる。

その朝は仙台市青葉区国見という場所で仙台福祉大の近くであった。
数棟アパートが建っているが、目的のアパートは敷地の一番奥である。
道路に面して1棟建っていて、その脇から内方の駐車場に入り、15~16台のスペースだ。

しかし2トントラックで入るには車間距離が狭いから、俺は建物脇の進入路に後ろ向きで止める。
急いでアパートに2階に向かう。
ところが買取品は数点の予定を遥かに超えて10点以上になる。

1人で持てる物もあるが、家具や洗濯機はどうしても二人で運ばないとならない。
数点運び終えた頃、アパートの別の住人が「車を出したい」と言ってくる。
「すいません、ちょっとだけ・・もう直ぐ運び終わりますか・・」

そんな説明に彼は快く待ってくれると言う。
2~3回運ぶと、今度は道路から駐車場に入ろうとしたおじさんが現れる。
俺は同様に説明して快諾してもらう。

しかし買取品が未だ半分残っている。
俺は相方に「少し急いでやろうぜ」なんて急かす。
俺らは宅配便の配達員の如くに変身した。

車で言えば、セカンドからトップに切り替えたような感じかな。
エッサホラ、エッサホラと早足にかけ足で下ろしては登った。
やっと作業を終えて、急発信でトラックを出した。

ハ~ハ~ゼイゼイと息は上がりっ放しで、ジト~と汗が浮いてきた。
こんなに急いだのは何年振りだろうかと座席で考えたくらいだ。
それに転ばなかったから凄く良かった、安全第一も、時にはスピード第一もありぃ~~!