2011/12/21
どうして石巻では知られていて、仙台では分からないのか気になってしまう。
仙台は街が大きいし、東北一であり、同じ宮城県ではないか?
美味い物や高級品は仙台に数多あるし、それはもっと言えば東京には全国の最たるものが何でもあることに等しい。
だから俺の疑問は膨らむ一方で、どうしても理由を知りたくなる。
「マルケンのミカン」とネットで検索した。
和歌山県の有田の賢(かしこ)という地域が産地である。
次に驚くのは、出荷先が宇都宮と石巻の青果市場だけなのだ。
賢地区生産組合では販売をしてないのだ、例えば、ネットで買うこともできない。
買いたいと思うと、宇都宮か石巻の青果市場に飛ばなければならない。
しかし両市場がマルケンのミカンを扱っているという案内で終わるのだ。
これほど物流が発達したのに、それにネット販売も隆盛を極めているのにだ。
あ~ぁ、不思議を通り越して驚愕してしまった。
マルケンの愛好者のネットでの感想を読むと非常に面白い。
要約すると、マルケン命って思えるから俺は大笑いしてしまう。
そのミカンを俺は毎年気にもせずに当たり前に食していた。
石巻ではスーパーでも八百屋さんでも極一般的に売られている。
でも値段は別物の数倍以上してるから、やっぱり我が家では特別なミカンとなるのだ。
仙台の知合いに食べさせたいと考えた俺は、早速1箱買っうことにした。
Mサイズ、7.5Kg入りで4千5百円は、やっぱり高いと感じたが・・・
骨董のセリの日に、知合い二人に説明して食べてもらう。
どうも思い入れ強く話したためだろうか、二人ともに感激はしない。
ふ~ん、この程度ね、これを石巻では有難がるのかって思いで疑心暗鬼だった。
期待を裏切られた俺は、どうしてか不思議で俺も食べてみた。
かれらの反応は分からない訳ではない、想像には達しない味である。
残念ながら俺の実感は、美味いことは美味いが、これで4千5百円じゃ損してしまう。
仙台の店に1箱あるから、知合いや常連さんに提供する。
みなさん、美味いと言ってくれる。
俺は毎日午後に1個ずつ食べている。
俺が提供した人は毎回違う人なのだが、段々と反応が良くなっている。
それは俺自身も舌で感じている。
味が濃厚になり甘さが強くなっている。
酸味もほど良く、皮が非常に柔らかく、物凄くジューシーな感じ・・・
そうだよ、思い出したよ、熟成させる必要があったのだ。
マルケンのミカンは慌てて食べてはいけない。
じっくり熟すのを待って、喰い急ぎは禁物。
この味ならば決して高くありませんから・・・