リサイクル親父の日記

第478話 俺の店は問屋ですか、そんなぁ~~~

2011/12/24

新品販売ではあり得ないが、骨董屋やリサイクルショップなどでは時々ある出来事。
他所の店から買って転売する。
勿論、利益を乗せて転売するから商売として成り立つ。

一般的には卸問屋から仕入れをするが、骨董屋やリサイクルショップの場合はセリとオークションの仕入れが該当する。
親しくなった同業者が店に来て買う場合には、その辺の融通を利かせて相対でネゴして売ったりもする。
しかし俺の場合は、知合いの店に直接行って仕入れはしないけど・・

ギブアンドテイクという考えは持っているので、互いの利益になればと共存の可能性を探っている。
昨日午後におばさん二人が来たが、せわしなく歩き回っては相談したりしてた。
「うん、これも・・・あれも・・・」「こっちにも・・」

1人がレジに来て「これ、置いておいて、もっと探しますから・・・」
俺は二人が相当な買い上げをするのかと期待が湧く。
細々した物をかなりな数でレジカウンターに置く、あっという間に机上が溢れてしまい並べるのに整理が必要だ。

すると彼女はどっかりと俺の前の椅子に腰を下ろすと、
「わたしねお店やってるのよ、それで仕入れをさせていただきたいの・・・」
「はっ?どんな店ですか?」

「喫茶店に陶磁器や和食器でしょ、それに古美術も・・・昨日は15万円で仙台箪笥を売ったわ」
得意気に単刀直入でバリバリと話す姿に俺は戸惑った。
プロなのか素人なのか???セミプロかなとも思える。

「へぇ~商売上手くいってるんですね」と感心して見せると、
「うちわね、綺麗で美しい物しか置かないの、それにね、お客さんは常連さんがたくさんいるの・・全部女の人で金持ちが多いのよ」

そのお客さん達の傾向は俺にも想像できるし、羨ましさも感じないことはない。
実は俺もその傾向のお客さんを獲得したいと考えないこともない。
しかし俺の場合には、ヤング向けに対応ができなくなっているので、最終的にその傾向が残っているのだ。

まぁ、彼女に卸問屋的であれ仕入れに利用してもらうのは悪いことではない。
「えぇ、値引きできる物はサービスしますよ、どうぞ」
「それではよろしくね、いっぱい買いたいけど・・・」

彼女は問屋から仕入れているので、卸値を知っている湯呑や皿を見つけると、「問屋よりもずっと安いわ」と喜ぶ。
俺は販売できるかどうかで価格を考えている。
正規ルートが幾らかは問題外なのである。

その辺でお互いに儲けが出るのであれば、ウインウイン関係となれる。
リサイクルショップに通う人たちはシビアであり、本当に安い物を必要な時に買う。
彼女の店との違いはそこにあるから、そこが分かれば協力もできるということだ。