リサイクル親父の日記

第490話 スパイになりましたぁ~~ってか?

2012/01/24

リサイクルショップとしてはどうかなと思うが、俺はライバル店を見に行かない。
仙台の4号バイパスという立地は、のも凄い激戦区である。
昨秋はちょっと南下した所、ホームセンター撤退後の建物にリサイクル関係3店舗が同時オープンした。

7~8年前までは俺はライバル店に出かけて調査をしていた。
何をどんな考えで取り扱っているか、どれくらいの価格で販売しているのか、その辺が気になったものだ。
激戦化に呑み込まれれると、単なる激安だけを目指すしかなくなり、それは自分の首を締めるという結果を招く。

以来、俺は独自路線を模索・探究すべく戦略を練っている。
だからライバル店を調査するまでもなく、独自路線を追求すべく骨董を勉強している。
仙台近くのある田舎町の外れにイオンショッピングセンターがある。

顔見知りの経営者がテナントとしてやっているのだが、彼はセリでも良品にしか手を出さない。
それにセリというセリには必ず参加しているし、関東方面まで足を伸ばしている。
当然、ある程度の高額で販売しないと成り立たないことは想像できる。

でも、へそ曲がりの俺はその店には入ったみようとは考えない。
・・・
たまたま、昨日その近くに見積があったのだ。
そして立ち寄ったのだが、昼下がりの平日午後なのにお客さんが一人もいない。
パートのおばちゃんが1人無愛想にレジに居る。

だからじっくりゆっくり店内を入念にチェックできた。
良品ぞろいで品物は申し分ないし、家具、家電、事務機、厨房、骨董、アンティークと箱モノが充実していた。
小物が極端に少なくて、ある意味では店内管理がし易いのかと思える。

新品価格からすれば安いのだろうが、激戦区でやってる俺からはかなり高くも思えた。
数多く売らずともキッチリ利益を確保した売り方であり、経費の少ない田舎でのやり方かも知れない。
地域での独占販売らしいが、或は近郊在住者だけをターゲットにしたイージーな方法だろうか。

そんな思いでリサーチを終えて、帰路の途中にある喫茶店に立ち寄る。
10年前に骨董市で知合った彼は、その昔仙台6大学野球では知られた強打者。
あの竹田監督の元で打撃部門の賞を総なめにした・・・今は身体のあちこちが病んでいて、いつも嘆いている。

しかし、プロからは声がかからずにサラリーマンとして勤めて、24年前に喫茶店オーナーに転身した。
知り合って直ぐに波長が合うのを感じて、時々と言っても数年間隔だがコーヒーを飲みに行く程度の関係。
考え方や年齢、自営業で骨董好き、病気持ち、などと共通項が多い。

営業としてあちらこちら他県での生活も長く、モノの見方もクリアーで本質をついている。
「子供も就職して金もかからなくなってきて、やっと気楽に生きられるよ」
親として責任を全うできた感慨だろうが、彼との会話がよっぽどためになるし俺の心情も近い。