リサイクル親父の日記

第495話 小鳥救出大作戦は・・・

2012/01/30

店にはエアコンがない。
真夏は店内が蒸すほど暑くて、真冬は凍えるほど寒いのが特色。
初夏から秋口は入口のドアーも開け放たれていた方が出入りし易い。

そんな時にハチや小鳥が店内に入ってきてしまうことがある。
建物には窓が少ない、それも天井近くに横長の窓が明り取り用にあるだけ。
迷い込んだハチや小鳥は暫く舞い飛んでいるのだ。

ハチは殺虫剤を持って何とかやっつけようと追い回したりする。
何回かスプレーすると弱って床に落ちる場合もある、大成功!
厄介なのは小鳥でパタパタ、バタバタと天井付近を旋回する。

俺が追い付ける訳もなく、何度も追いかけるが疲れるばかり。
開け放つ窓から偶然飛び出してくれるのを待つ、その時には俺はもうぐったりだが、成功かな?
現在は真冬なのでドアーは解放はしていない。

お客さんの出入りや物の出し入れの時しか開かない。
そんな僅かな隙に小鳥が舞い込んでしまったのだ。
チュン、チュンとか細い鳴き声が聞こえたような気がした。

ん??
その後耳を澄ますとやはり聞こえる。
眼を凝らして店内を観察すると、パタパタと1羽が舞っているのだった。

いつ入ったのか分からないし、それはどうでもいいけれど、どうやって出すかと考えた。
名案は浮かばず、既存方法の原始的なことしか浮かばない。
ちょうど夕方で少し薄暗くなりだしている。

大き目の窓4~5枚を開けて、両手を叩いて大きな音を出して追う。
何度やったがあざ笑う如くに舞うだけで、窓には向かわない。
意を決して店内照明を全部消す、そして、両手を叩く。

音に反応して飛ぶのだが、窓外の明るさにつられて開いた窓に向かえばと考えたのだ。
5~6回繰り返す。
子供の頃に野山で野鳥獲りをやったのを思い出す。

せっかちな俺は罠を仕掛けてから待つということが苦手であった。
直ぐに飽きてしまうし好きにはなれなかった猟。
・・と、小鳥は見事に窓外に行ってくれたのだ。