リサイクル親父の日記

第511話 春めいてきたかなって感じたりしてぇ~~~る 

2012/02/25

仙台はまだまだ朝夕も寒いし天候不順でもある。
それでも時々はめっきり温暖な日があったりしている。
風もなく太陽が照っていると気分も晴れる。

そんな昼下がりにうちの得意の客筋というか年配者が数組来たりする。
陽気に誘われるように、そして思い出したように、久しぶりに店内には賑わいが戻るってことだ。
レジは数組の重なり、家具や家電売り場からは呼び声がかかる。

更に買い上げ客の商品を車に積み込んだりと、それはそれは目が回るほど(?)で、俺の頭は急回転しまくり。
次々にお客さんをさばくという小売の醍醐味を懐かしく思い出しつつ楽しむのである。
だが一瞬の出来事であり、続くこともなく、それでも楽しさは心に残る。

ところが今日は朝から大雪なのだ。
青葉区市内の買取に出るが雪の中で車はノロノロ。
卒業を控えた学生の引っ越し買取である、ここは俺の娘も学生生活を過ごしたから懐かしさも大きい。

「就職は決まったの?」と問うと、「XXXXです」と政府系金融機関名を答える。
「それは良かったですね、頑張ってください、俺も期待してますよ」
かけた言葉の意味を自分でも理解不能であるが、日本のために活躍して欲しい願いがそう言わしめたかもしれない。

男の4年間の独り暮らしにもかかわらず、冷蔵庫や洗濯機、ベットも非常に綺麗で良好であった。
受け答えも生活態度も申し分ないし、こんな若者が実はたくさんいるのだろうと思える。
俺はいつも悪い方を見聞きして判断しているが、早計であろうと少し見方を変えざるを得ない。

「ところで日本経済はどうなると思いますか?」と聞いてみた。
彼は慌てて、「そんな・・学生に分かる訳ありませんよ」真面目に答える。
マンション1階にはテナントとして雑貨問屋があったのだが、現在は空いていた。

日本経済はまだ悪いらしい、勝手に結論づけて俺はそこを出た。
雪がザァーザァーと斜めに速く降り注ぐ、重くて量が多いのは気温が高いからだろうか。
次に裁判所近くの単身者向けマンションは行く。

「大雪の中ご苦労様です」と彼は労ってくれる。
その一言は嬉しく感じるもので、俺の査定は大甘になるのは仕方がない。
「エッ、そんなにもらってイイんですか?」彼は喜ぶが・・・

まともな人たちとのやり取りはストレスが全く無くて、それは楽しいことの連続なのだ。
天気が良くて仕事が楽しくて、或は、天気が悪くても嬉しい仕事ができれば春の如し。