リサイクル親父の日記

第521話 ちょ、ちょっとした気持がとっても嬉しくて 

2012/03/16

思いやりや優しさを感じた時は嬉しい。
この時期は連日買取にトラックで出回る。
所によっては狭くて急坂だったりするので、運転下手の俺には辛くなる時もある。

それでも陽光が照り暖かくなってきているので、あの真冬の寒さから抜け出せただけでもラッキー。
午前中も1~2件買取作業があって、それも事務機で2階からの搬出もあって、ちょっとオーバーワーク気味。
スチール事務機って本当に重いから、それも階段だと膝がガクガクになる。

数日前に見積に行った時は気づかなかったが、その応接セットに瑕疵があって、それを見つけて更に気落ちしてしまっていた。
何とか挽回したくてあれこれ探したが、損を取り返せるほどの物もなく、疲れはピークに達した。
店に戻って倉庫に納めて昼飯をとって、即午後の買取に出る。

仙台市泉区南光台1丁目という場所は他地区の入り組んでいるが、道も狭く入り組み過剰状態なのだ。
ナビは順調なのだが、俺の運転技術が拙くて、ついつい別な道に入ってしまう。
そのたんびにナビが示す新しい道に進むけど、それが又しても迷路って感じ。

カーブに来たら、俺は一旦トラックを降りて、曲がる先の確認する、そんな具合に向かってた。
フ~ッ、やっと目的のアパートに無事(?)に着く、神経ズタズタです。
更に状況は悪くて、俺の嫌いなメゾネットときたから、家具の搬出に目眩を覚える。

半間弱の狭い階段は必ず2階の踊り場が直角に折れている。
少し長めの家具が一編では出にくいから、ちょこまかちょこまかと少しずつかわして運ぶんだ。
床や壁にキズを付けないように腕だけで持ち上げながらやるけど、腰を入れるほどのスペースもない。

4~5回も運ぶと腕、足、腰がへたる、それに神経も。
トラック脇まで運び終えて、俺は謝辞を言って、1人で積み込み作業にかかる。
毛布を敷いて照明器具を乗っけて、家具にはバンドを掛けて締めて・・・

「あの~これドリンクです、車で飲んでってくだい」
と先程の彼が白い袋を手渡してきた。
「・・ぇぇ~~ぁりがとうございます、すいません」素直に俺は受け取る。

急に元気が出たようで俺は張り切ってトラックを走らせる。
ちょっとした差し入れだが、とっても気分が良かったし、嬉しかった。
今時の若者なのに気遣いをする。

年配者がそんな気遣いをするのはよくあるが、若者が・・驚きももの木山椒の木・・でした。