リサイクル親父の日記

第542話 遂に本業となりし古物商かな

2012/04/30

俺がリサイクルショップを創業した頃からお客さん。
某有名企業に勤めていて休みもきちんととっていて、暇があればフリマやリサイクルショップ巡りをしてた。
宮城県内から岩手も福島にも足を延ばす。

勤めよりも・・・巡りに努める方が情熱も努力も感じられたものだ。
東京に出張しても時間を作って、・・・巡りに精を出している。
勤めの限界は自覚してたらしく、本業後のことを常に意識してた。

リサイクルの「リ」の字も知らずに起業した俺には、彼の知識と情報が煌めき輝いていた。
大手企業人であり常識もあり付き合うに値してたので、以来俺はフレンドリーに接している。
聞いた情報を基に俺はリサーチを重ねて基礎を築いたし、それが俺の進歩に重要でもあった。

ある時は買取を手伝うと申し出があり、一緒に行ったりもした。
日用大工道や工具、飾り物や置物は珍品を収集しているし、金とプラチナも買い漁っていた。
半年振りに今日店に顔を出す。

「この3月に退職して、今は時々バイトで手伝ってるんだ・・・」
清々しい表情には精気がみなぎってる。
「取り合えず自宅で古物商ってことさ、行商もできるし・・・」

悠々自適でも何不自由しないだろう生活環境。
しかし、人間はパンのみにあらずってこと、生きがいとやりがいがあった方がイイに決まってる。
「それではこれからは同業者ということですね、よろしくお願いします」

「そんな、まだまだ・・新米だし」
謙遜してても笑みが絶えない、初々しさが漂う中年男・・・ちょっと可愛くもある。
趣味の延長で骨董屋になるというか、古物商を取る人がいる。

お客で古物商を取った人を数人は知っている。
本業にしてしまい仕入れし過ぎで小売ができずに失敗した人もいる。
武家の商法の可能性もあり、あくまで趣味の延長としてやるのがベスト(?)かな。