リサイクル親父の日記

第554話 絶対きずつけないで・・・って、威張るんだ

2012/06/02

2週間前の買取依頼電話だ。
彼女は、ダイニングセット、チェスト、ベットの見積を求める。
「幾らで買ってもらえますか?」と上から目線のように声が感じられる。

「どれくらい前に買った物ですか、傷み具合はどうですか?」
電話で大体の見積はできるが、但し、現品の状況を知らないとできない。
しかし、具体的なことには答えたがらない、兎に角、査定金額だけを知りたがる。

そんなやり取り後、何とか査定はした。
「そんなもんですか、じゃ、考えます」とガチャリと電話は切れる。
プンプンした感じの彼女の場合は、物は買い取りたいが気分は乗らないから諦めやすい。

翌日、彼女から電話だ、「何処も難しいって言うし、しょうがないからおたくに・・・」
何とも失敬な物言いの下命だが受ける。
その2時間後に3度目の電話で、「どんなトラックで来るの、社名が書いてあるとダメよ、それにリサイクルショップって言わないこと・・・」

「どんな事情があるか分かりませんが、その辺を教えてもらわないと・・・現場であなた以外の人が居て、色々聞かれたらどう答えれば・・・」トラブル現場の中に入って迷惑を被る訳にはいかない。     
離婚した、家の家具を持ち出す必要があるが、当日は元夫と弁護士が立ち会うが、売ったとは言えないそうだ。

2日前に電話が来る、「お金は現場では受け取れないわ、後からおたくの店取りに行くわ、場所は何処?」
そうして今日昼に現場行ったら、おばあさんと彼女らしい女の2人が待っていた。
彼女らしい女が品物を案内すると、「イイ物でしょ、幾らで買うの?」と俺には到底理解できない言葉を発する。

それに前々から電話で色々注意されてもいるから、どこまでどう説明したイイのかと判断しかねる。
「・・・あのね、値段は電話で了解した筈ですよ、又、一からやり直しですか?」俺は強く不満を込める。
「わ、わたしは姉なの、妹から全部任されて・・」と今度は泡を食って言い訳しだす。

おばあさん、多分彼女らの母親だろうが、「リサイクル屋さんの言う通りでイイのよ、早く持って行ってもらいましょう」
すると不満げな姉は、「わかった、壁とかに絶対にきずつけないでよ、家の持ち主に・・・」と注文を付ける。
妹も姉も同類なのだ、2階からチェストとベットを下ろすのだが、最高レベルの注意を払うことになる。

家は築2~3年で真新しいが、幅の狭い階段は180度折り返しの斜め下りという最悪なのだ。
できる限り細かくばらして、且つ、それらを垂直して運ぶという作業。
何度も上ったり下りたりしてる時、男二人と女が家に入ってくる。

弁護士、元夫、彼女のようだが、元夫は作業を凝視する始末。
シングルベットが二つピタリとくっついて並べられてが、ばらしている時に会話がした。
「あれは何処だよ・・」、「知らないわよ」と元夫婦は喧嘩腰に話してるんだ。