リサイクル親父の日記

第567話 自分の店のこと、客観的に考えると・・・

2012/07/13

「・・・買取しますよ、それで場所はどちらですか?」
俺は箱入り新品3点、冷蔵庫、洗濯機、炊飯ジャーだったから喜んで受けて、住所を聞く。
「白石市です、XXXXの202号室です、明日頼みます」若者は答える。

うっ・・・と、遠距離に一瞬息が詰まるが、品物が欲しいし、今更断るのは勿体ない話である。
初めに品物を聞いて、おおよその査定をする。
相手が了解すれば日程や場所を決めるのだ、場所が遠かったりすると、申し訳ないが事情を説明してお断りもする。

・・とか・・・今日は超急ぎの人からの電話だ。
開口一番、「今日、何時でもイイんですが・・今日来てもらえますか・・」
でも簡単には動けないから、品物について聞くと意外にも3年前の物がほとんだ。

これは品物が欲しくなるから、即決で了解して出向く。
「助かりました・・・2件断られて、だから本当に助かりました、だって明後日にはアパートを引き払うし・・」
「断った2件ってどこですか?」ライバル店は何処か知りたいし、この時期に断る事情も知りたい。

「バイパスの大きな店です、え~と、XXXともう一つはXXXXX、どっちも予定が一杯って・・」
2店とも俺の店に近くてメジャーなリサイクルショップである。
依頼者が最初に声をかけるのはやはりメジャーな店なのだ。

直ぐに今日と言われても予定があれば対応できないのは当然、数日から1週間詰まっているのもメジャーでは当たり前らしい。
この時期は買取が少ないという俺の考察は大きな間違いだと気付く。
メジャーは年中忙しくて、超多忙期におこぼれが俺の店に来てたにすぎないのだろう。

4号線仙台バイパスは大動脈で交通量は物凄く多い、宮城県内外の人は誰でも知ってるもんね。
大きな立て看板に大きな建物、大きな駐車場に・・・ちょっと話をすれば見当がつく立地。
俺の店の1km内に5~6店舗はあるし、北は泉区から南は岩沼までお考えると10店舗以上はあるんですからぁ~~~

俺の店はバイパスからちょっと凹んだ場所になるし、看板は道路沿いには無くて、更に売場は一番小さいかも知れない。
12~3年前はそれでも数店舗だったから、周辺では大きな店だったのにぃ~~~
俺の店は、買取件数は減る、客数も減る、特にヤングも流行商品も消え去ってしまうのが厳しい現実。

野球に例えれば、メジャーリーグと草野球の差があるようだ。
それでもやっていけてるのが不思議な気がする。
何故かと考えれば、メジャーのおこぼれを上手く活用できているのかも知れない。

メジャーに無い品揃えは好むと好まざるに限らず必然だし、稀に入る同種の商品はメジャーより安ければ間違って売れもする。
実はそんなに簡単でもなくて、俺なりの考えもあって対策も施している。
きちんと掃除をする、整理整頓する、見易くする、安全と通路を確保するとか・・・

内情がきつくても、アハハ~エヘヘ~とできる限り陽気に振る舞うとか・・・
おばちゃん、おじちゃん向けの品物を多くするとか・・・
ギャルやヤングメンにはつまんない店だし、彼らは速攻で店を帰るんだね。