2012/07/16
ある日土地家屋調査士事務所から封書が届く。
見ず知らずの事務所だし、何かしらの調査かと思った。
ペーパーが2枚、1枚目に丁寧なビジネス言葉で「お願い」とある。
2枚目に土地の境界確認依頼の旨が記載されてある。
3週間後だったので忘れないように予定表に赤で書きこみをしておく。
当日は雨、俺は自分の土地に車を止めて彼らが来るを待つとほどなく数人が現れる。
隣地は3~400坪の広さで境界接地者が俺以外にも数人いるようだ。
俺は隣地との境界だと思っている、ところが中年男性が別な方の道路際について話をしてきたのだ。
名乗りもしないで話しかけているが、「こっちの端がね、もう5~6cm後退してもらえると・・・」
男が誰だか分からないし黙って聞いてると、他の人達も近寄ってきた。
「今日はこっちじゃなくて、向う側の境界確認の筈ですよね」と全員に問い掛ける。
「そうです、すいません申し遅れて、わたしが土地家屋調査士の・・・・」と別な男性が名乗った。
すると話しかけてきた男は誰なのかと疑問が湧く。
その男は中年で横柄に見えて口調も刺々しい、「・・あっちは問題ないが、こっちが少し足りないし、おたくに相談したい・・」と今回と無関係なことを言うのだ。
調査士の男性がフォローした話だと、俺の土地のために道路幅が若干狭い場所がある。
そこを5~6cm俺の土地に入ると、道路幅は4mを確保できて、奥にある大きな土地の開発が可能になるらしい。
だから、男は俺に土地を譲れということを打診するらしい。
すると、名刺を渡してきた、XXXX省仙台XXXXと国家公務員の名刺だ。
俺の土地の奥側だから道路はここだけのようで、街中にしては広大な空き地だ。
何年も前から空き地であるが、国という大きな機関だし使い方も決まっていないのだろう。
しかし、民間ならば開発するなり売却するなりと一刻も早く手を打つだろう。
もう何十年も前から政府というか国自体が構造改革や財政改革に取り組めていない。
俺は国に対して絶望まではいかないが、期待したいが期待できないと感じている。
今日立ち会いに来た男は小役人に違いない、最も始末の悪い小役人、偉ぶった小役人。
こんな連中が例え近い将来、先の5~6cmを譲れと言ってきても受ける気はサラサラない。
土地の日当たりが物凄く悪くなり土地の価値が著しく下がるからね。