リサイクル親父の日記

第572話 嬉しい再会、ルンルン気分は最高潮

2012/07/18

数日前に彼女が店を訪ねて来てた。
生憎その時は出張見積で不在にしたから、その報を聞いてガッカリする。
でも何年振りかで彼女のことを知り得たので嬉しくなる。

4~5年前に初めて来店した時、彼女が持ってきた品々に俺はビックリしたっけ。
どれもこれも新品で大小マチマチだけど全品が珍品的で面白かった。
聞くと、全部懸賞品とのこと、しかも彼女には不要とのこと。

「又、溜まったら買い取ってもらえますかぁ~~」と控え目に訊ねる。
「もちろ~ん~です、取りに行きますから」と俺は声が上ずる。
数ヶ月間隔で数回出張したから1年くらいは続いた。

1Kの部屋には必要最低限の家具、実に質素な暮らし振りだが、懸賞ハガキ類だけが存在感を呈する。
あの頃、買取した懸賞品が店に陳列されると、そこかしこに面白さや珍しさ、楽しさが演出できた。
お客さんも喜ぶし会話も弾むし、それが店全体の面白さにもなった。

・・・と、買取依頼連絡は突然途絶える・・・その内に来るだろう・・軽く考えてた。
半年、1年、2年と過ぎてしまう、それでも俺は懸賞品を忘れることができない。
稀に懸賞品とは違うが面白い買取品があると思い出していた。

だから彼女が来て買取に行くのが物凄く楽しみになる。
嬉しい再会に気持はルンルンと弾んだし、部屋の様子は変わる筈もなくて安堵した。
「・・実は、商品券に狙いを替えてたの・・・でも懸賞品にも又出すことにして・・・」

商品券が当たればお店で買い物に使える、その方が手っ取り早いと考えるのは道理であろう。
本当に久しぶりに目にした懸賞品を前に俺は興奮してしまうけど、こんな感激も久しぶり。
「あの~売れるんですか?・・・」やっぱり控えめに聞くのだった。

「売れます、大丈夫ですよ、やっぱり珍しさもあるし」
俺は販売もさることだが、陳列してて楽しめるし、お客さんの驚く感動(?)を引き出せるのが最高の目的。
簡単に売れなくて暫く陳列できた方がベスト、何故なら、たくさんのお客さんに見てもらいたいのだ。

実用品もあるが外国製だったり、懸賞品だから非売品でオリジナルな物が多い。
きっと一番喜んで楽しむのは俺なんだろうけど・・・