リサイクル親父の日記

第579話 お呼びに感謝、感謝・・・

2012/07/25

リサイクルショップだからお客さんから買取を紹介されることはある。
買いに来てるお客さんと顔馴染みになると、その人から先に・・イモずる式ってのは言葉が悪いけど。 
お客さんに店が信用されたことであり、気分は悪くはない。

しかし、紹介の話がイイ話かどうかは別問題だし、紹介してくれる気持ちに対しては大いに感謝する。
7月後半に入ってから紹介案件が急増してる、急増と言っても数件であり、それが俺にはラッシュに思える。
便利屋さんから紹介された人、解体屋さんからも、不動産屋さんからと5~6件続いてる。

紹介者に対して事細かに質問しても状況は分かり難いから、先ずは見積に出向くことにする。
その話も震災と売却がらみの片付けだから、買取するにしても安くて済むから結構なのだが・・・
ところが実際には価値ある物がほとんど残っていないので期待することはできない。

だから、紹介者の気持ちに敬意を表してカラぶりも甘んじて受けている。
数年前に出会った人からとか、最近知り合った人とか、カラぶりを何度しようが感謝は変わらない。
時に、面白い物や珍しい物に出会うことがあるし、千三つ、百三つってことではないから十三つくらいの確率はあるしね。

乱立してる業界では特に俺の店は埋れつつあり、商品になる物を集めるのに四苦八苦してる。
誰彼の紹介で一つでも二つでも集まれば有難く、感謝この上ない。
自店の能力プラスアルファは少々ずつであろうと長い期間で考えるとかなり大きいと思う。

メーカーじゃないから物を売るということは単なる橋渡しをしている訳。
製造じゃないし製品の味付けが問題という訳でもない。
物自体と金銭的に如何にスムーズか、リーズナブルかが最大のサービスだと思う。

それに、ひょっとしたら廃棄されるであろうまだまだ価値のある物を再利用させることに意義があると感じる。
だからね、紹介者に対しても、物にも、買ってくれるお客さんにも・・ぜ~んぶに感謝してる。
ホテルや旅館の解体に伴うデッカイ話があるが、しかし店の能力が現在は足りずに応えられない、残念にも。

先日は超立派な新しい高層ビルから買取依頼。
ガラス戸もエレベーターも部屋のドアーも全てセキュリティーカード式ときてる。
「今度、入居することが決まったんで・・・」と一時保管してた品々を買取できないかと言われる。

100坪以上のワンフローで仙台市街を眼下に見る窓際で彼は軽く言う。
木彫り枠の大きな鏡は1人で持てない程重い、7~8枚転がっている。
「・・すいません、立派すぎて、それに重過ぎて運ぶのに大変な手間がかかってしまうし・・弊店はちょっと・・・」