リサイクル親父の日記

第593話 メゾネットタイプにゾッとしたんだが・・・

2012/08/08

1年前に買い揃えた家具や家電だったから喜んで出張買取に行った。  
店の前の4号バイパスを南下して隣の名取市へ、そのアパートもバイパスから少し入った所。
バイパス沿いのカーショップの後方で田圃もチラホラ見受けられる。

細い橋をギリギリで通って駐車場に入るのだが、橋の番線状欄干がぶつかるんじゃないかと気が気でなかった。
新築メゾネットタイプアパート2棟なので駐車場は広くて、且つ、大半は空いてたのでトラックは楽に止めれた。
テレビコマーシャルの賃貸住宅、見栄えは宜しいが2階だと一苦労してしまう。

外階段はなくて2階の部屋には1階に玄関があって内階段だから難儀する。
半間幅で2階に上ると直角に曲がってる構造のため、家具や家電を運び出すのに狭くて出し難く、壁に擦る可能性が高い。
だから細心の神経と力も要るのだった、外階段の2~3倍は苦労する。

ブラウン外壁に白の縁取りのアパートと知った時に、例え部屋番号が幾らでも俺は背筋がゾッとしてしまう。
101号室、建物前面に8カ所の玄関戸を確認してから、それが1階の部屋だと分かって一安心できた。
新しいから部屋は明るくて綺麗なのだが、下駄箱の上にハガキや封書、チラシがぞっそり小山を作っている。

リビングへの扉を開けて入ると、窓際にコタツがあって、その上にはPCと乱雑に書類が積み上がっている。
「これらです、あと冷蔵庫に洗濯機・・・・」ボソボソと男は説明(?)をする。
2人ダイニングセットが白木で眩しい、ベビーカ―とチャイルドシートも真新しい。

きっと新婚生活を始めて1年ちょっとくらい、子供もできたかもしれない・・・
しかし、部屋には彼一人、現状は男やもめかもしれない。
そして全てを処分して実家に戻るとかするのだろう。

何度も似た場面に出くわしているが、今日の俺はそのことを聞く気にはなれない。
それは彼があんまり暗くて可哀そうにも思えるし、鞭を打つのはしたくはない。
少し明るいというかポジティブであれば、俺も素っ頓狂にズケズケ聞いたりもできるが・・・

俺の場合は良品を前にして内心嬉しさもあって表情に出すことにためらいもあるし。
買取金額は直ぐにまとまる、それは彼が気落ちしてるせいだろうか。
搬出を始めると、なんとダイニングテーブルがドアーから出せないのだ。

テーブル高さは70cmだから大概は横倒しするとクリアするんだ。
ところがアパートは一見間取りも普通に見えるが、実は全てがダウンサイジングされている。
だからメゾネットタイプって好きになれないんだなぁ~もう~