リサイクル親父の日記

第621話 免税は助かりますが・・・

2012/09/13

先日、石巻市から固定資産税納付通知書が届いた。
仙台市は例年通り5月だったから、石巻市は相当遅れたことになる。
混乱の中の作業でもあり、市役所が取りまとめに多大な労力を要してたのは察しがつく。

自宅と郊外の倉庫は津波の影響が無かったので、昨年も所定の納税だった。
ただし、店のある地域は床上1m強の浸水だったので、昨年は免税処置がなされた。
だから通知書を受け取って、納税額が〇と記させたのを見て、最初は理解できなかった。

それはそれとしても、免税は大変ありがたかったのを思い出す。
浸水のため全商品が濡損、それにトラックまで廃棄せざるを得なかった。
甚大な被害に俺は呆然として、再開の目途が全く立たなかった。

2ヶ月以上の休業を余儀なくされたこと、片付けのため従業員には働いてもらってたし、その給料も賄わなければならない。
初めに銀行借入をして運転資金確保をして、それからボトボチと片付けって具合に立ちあげたっけ。
被災地域が広範囲でマーケットの消滅も大きくて、例え再開してもお客さんが激減する心配もあった。

数ヶ月後に再開はできたが、満足な品揃えもできずに、お客さんのニーズには応えられない状況が長かった。
今年中旬頃に何とか格好がついてきて、以前に近い品揃えにはなった。
とてつもなく長く低調な日々であったし、現在も回復と呼ぶには程遠いのだ。 

こんな思いの毎日だし、固定資産のことが気になってた。
店の敷地はそこそこ広いから税もそれなりに俺には高額負担なのだ。
ところが、自宅と倉庫の分は届いたのだが、店の分は届かなかった。

忘れたなんてあり得ないし、もしも後日届くと資金繰りにも悪影響だ。
市役所に電話して確かめると、
「・・あの地区は免税ですよ、今年は納付通知書は送ってません・・・」

事務処理的には免税なので送らない方が経費としてはベターだろう。
多分、市報などで広告されているのだろうが、俺は目を通していないから知れ得なかったのだろう。
単純に個人的には、大変ありがたいし助かる。

だが、商売がそれだけ悪いという事実もある。
それに市の財政は減収が物凄いんだろうなと思う。
・・・改めて震災の恐ろしさを感じる。