リサイクル親父の日記

第648話 全国に販売って、変な感じだな

2012/10/20

店売りだけのリサイクルショップは少なくなっている。
知合いの同業者連中もネットオークションで販売してるし、俺も以前から取り組んでいる。
中にはネットオンリーで好業績の人もいるから、俺はリスペクトしまくりだ。

小売の面白さは対面販売にあるかも、フェイスツーフェイスが好きな俺には向いてる。
世間話や冗談を言いながら売上もできて儲けもあがる。
コーヒーをしながらタバコをくゆらせて商売できるのも、俺自身が店主だからだろう。

それまでは小売の経験が全く無かったので、全て自己流で思い通りにやっている。
競合店が増えるにしたがって、俺の店も低空飛行傾向は否めないからと、何時の頃からかネット販売にも取り組んでいる。
定番の写真だけで済み、品物が分かる範囲の物を、簡単な説明だけで済む物だけを扱っている。

骨董やアンティークは写真も説明も難し過ぎてややっこしいし、問い合わせにも答えることができない。
簡単で分かりやすい物だけを出品している。
店で販売するとしても安過ぎてしまう物、客筋を考えると安価にしかならない物はネットにかける。

例えば、先日販売できたこけし。
東海地方の方で、「この作家の大きいこけしをず~っと探してたので、大変嬉しかったです」だって。
店ではあり得ない高額だから、俺も非~常~~に嬉しかった。

北欧製椅子。
未使用品で数ヶ月間ディスプレイしてただけだから新品同様。
店で売ったとしても数千円がイイところ、ところが数万円になったのは、それでも半値以下だもの当然だ。

反面では、直接現物を確かめたいからと店に来るお客さんもいる。
仙台や宮城県の人だけど、それって最終確認だから皆完売するけどね。
ネット販売が主力ではないので、気楽に気安く取り組む程度なのだが、何か嬉しさがある。

あっちこっちへの送り状を記入する際には、全国なんだなぁとほくそ笑む。
東北のちっぽけな店だが、お客さんが全国にいるのかと錯覚してしまう愚かしさ。
かなり前のことだが、他県のリサイクルショップを視察して感想をアップしたことがある。

詳しくやり取りを再現したもんだから、当該店の方なら俺の感想を分かる筈・・・
その1月後に来店した男の人が俺に話しかけてきた。
「ブログを読んでますよ、あの話は自分の店のことですよね、・・・」

その言葉を聞いた俺は、頭が真っ白状態になったし、悪口(?)を書いてしまったことを後悔する。
「ご指摘はもっともでした。嘘を言わないようにと、あれから従業員に注意しました」
良かったのか悪かったのは定かじゃないけど、ネットの世界って恐っろしいと知った。