リサイクル親父の日記

第649話 言ったことと本人のギャップ

2012/10/21

「四角くって、白いテーブルですが、足を足したりできて高さが高くなります、それでヒーターもあって・・・」
若者と思しき彼はゆったり気味に電話の向こうで説明してる。
「それと・・本棚2台、高さが180cmで横幅が60cmです、色は白です、段数が・・・」

聞いてて俺は、落ち着きがあるし説明は少しくどいけどちゃんとした人だろうと思った。
「カウンター用のイスですね、2つあります、高さ調整ができて低くしたり高くしたり・・白いです」
白い家具が好みなのか、彼はコダワリストかな、きっと物は良品だろうなぁ。

「あと・・テーブルが長いテーブルですけど・・・鉄でできてて、重いですよ・・テレビ台もありますが・・・」
鉄製のテーブルって?想像できなかったけど、どんな物かと気になった。
「回転する丸い板があるタイプですね、もう一つテレビがありますが、こっちは箱みたいな感じで・・・」

「それに座イスもあります、白です・・・」
止めどなく説明が続くので遮った。
「場所はどこですか?」と問う。

「若林区荒巻の・・・・アパートで401号室です、エレベーターはないですが・・・」
道路事情が悪い地域だ、それに階段4階では鉄製テーブルを降ろすのが大変そうだ。
だから見積に行ってからの結論にすべきなのだ。

片側1車線で商店街でもあり、両側にビッシリと建ち並ぶから駐車が大変難しい。
俺は乗用車をコインパーキングに止めてアパートに向かう。
古いアパートは階段の造りもヘンチクリンで、各階の踊り場の形状が違っている。

彼は思ったよりも遥かに若かった。
あの落ち着きというかゆったり感はどうしたんだろうと感じるが・・・
それ以上に驚いたのは、品々が話と全く違っていた(俺の想像した物とかけ離れてた)、どうして???

コタツは天板に亀裂が走ってるし、組立式本棚は背板が抜けている、テレビ台はキズと欠けががあるのだ。
座イスは、白かったのが薄汚れて黒ずんでいる。
鉄製のテーブルは、天板がガラスのメタリック塗装の重くもない物。

彼は、「そうですかぁ~~買取はできませんか」って、妙に神妙に言った。
その日は前に行った先でも見積不調だった。
連ちゃんで内容が悪いってことがあるんだなぁ、でも、行かないと分からないしね。