リサイクル親父の日記

第660話 仙台空港で不発弾が・・・

2012/11/04

10月30日に仙台空港発着便が全線で止まってしまった。
約7千人くらいが影響を受けてしまうし、2次的に相当な影響があった。
観光旅館のキャンセルや売店の弁当処分など、商売をやってる身としては背筋が寒くなる思いだ。

約300Kgの爆弾は空襲時のものでイギリス製。
徹夜の応急作業で31日には空港は再開されたが、本格的最終処理はもう少し先だ。
地中50cmくらい、でも空港工事の時に見つからなかったのが摩訶不思議でもある。

こんなのが出てくると近くに居る人たちは気持ち悪いし、他にも未だあるんじゃないかと心配もする。
あんまり心配するってのは良くないが、出ないおばけを怖がるようで・・・不気味ってことかな。
1年前に買取に行ったお宅から再度依頼があって先日行って来た。

元気だったお爺さんは病気で亡くなってたが、お婆さんは相変わらず元気モリモリ。
「お爺さんのモノ、古い物をどうかしら? 家に置いて置くのも危なっかしくてね」
小箱にゴチャゴチャと数箱、模擬刀、根付け、数珠・・・整理もせずに箱に入れてある。

骨董好きと呼ぶには手入れも始末もされてなくて、ちょっと興味があって持ってた程度だろうか。
数点は査定できたので買うことにして、査定できない物は除く。
「ね、全部持って行ってちょうだい、わたし要らないから」

確かにお婆さんには向かないから、俺は取り合えず持ち帰ることにした。
戻って箱の中身を点検してみると、その中に銃弾だと思える物が二つある。
真鍮製で先端が尖がってるロケット型、長さ6~7cm、直径2.5cmでズシリと重い。

ペーパーウエイトにはピッタリだが倒れやすいかも知れない・・・
俺はこれは実弾の可能性もありと考えた。
しかし実弾だとしたら店に置いておくのがとても心配でもある、それは違法であろう。

仮に販売して、お客さんが事故った場合は大問題だし、では、どのように廃棄処分すれはイイのか?
悩ましい問題を抱えちゃった。
知合いの常連さんで詳しそうな人に聞いたみると、実弾を知る人はいなかったし、皆一様に怖がった。

数日後に別な常連さんが来た。
そこで思い出した、彼は自衛官だったことを。
「これは全く違うよ、イミテーション」との一言で、俺は大きな安堵を得た。